【医師監修】痔だと思っていたら大腸がんだった?血便の原因を見極めるために、大腸カメラ検査が必要です

『トイレのあとに血がついていたけど、たぶん痔だろう』
『お尻が痛いし、以前から痔もちだから』
『恥ずかしいし、病院に行かなくても様子を見よう』

このように、「痔だろう」と思い込んで様子を見ていたら実は大腸がんだった、というケースが、実際に少なくありません。

血便やお尻の違和感があっても、「痔とがんの違いがよく分からない」「まさか自分ががんになるはずはない」と、
放置してしまうことが命取りになる場合もあるのです。

この記事では、痔と大腸がんの違い、大腸カメラによる見極めの重要性、検査を受けるべきタイミングについて詳しく解説します。


1. 「痔」と「大腸がん」は血便の原因としてよくある2つの疾患

血便は、肛門や大腸などの消化管で出血があるサインです。
原因として多いのが、

  • 痔(いぼ痔・切れ痔)
  • 大腸ポリープ・大腸がん
  • 腸炎や感染症、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患

特に痔と大腸がんはどちらも「血便を起こす代表的な病気」です。
見た目の症状だけでは判断がつかず、自己判断は非常に危険です。


2. 痔だと思っていたら大腸がんだったという実際の声

『便器が赤く染まったけど、痛みもあったから痔だと思って放っておいた』
『そのうち治ると思っていたけど、検査を受けたらステージⅡの大腸がんだった』

こうした患者さんは、決して少なくありません。
特に、早期の大腸がんは痛みも出血も軽度で、痔と勘違いされやすいのです。

また、痔と大腸がんが同時に存在していることもあり、痔のせいと思い込んで検査が遅れるケースもあります。


3. 痔と大腸がんの血便の違いはある?

一般的な傾向としては以下のような違いが挙げられます。

病気血便の特徴
痔(いぼ痔)鮮やかな赤い血が、排便後に紙や便器に付着することが多い
切れ痔排便時に痛みがあり、少量の出血
大腸がん便に血が混ざる、黒ずんだ血、粘液混じり、貧血症状を伴うことも

しかし、見た目や感覚だけでははっきり区別できないことが多く、検査なしでの判断は非常に危険です。


4. 大腸カメラでしか見分けられないものがあります

大腸カメラ(下部消化管内視鏡)こそが、血便の原因を正確に突き止める唯一の方法です。

  • 痔か、それ以外の重大な病気かを明確に判断できる
  • ポリープや初期がんを見つけて、その場で切除も可能
  • 一度検査をすればしばらく安心して過ごせる

検査によって『やっぱり痔だった』とわかることで、
精神的な安心感が得られるというメリットも大きいです。


5. 当院の大腸カメラは、苦痛も恥ずかしさも最小限に

当院では、検査の不安を軽減するため、以下のような配慮を行っています。

鎮静剤で眠ったまま検査

ウトウトした状態で検査を行うため、痛みや恥ずかしさを感じることなく終了します。

CO₂送気でお腹の張りもすぐに改善

腸をふくらませるガスにはCO₂(二酸化炭素)を使用。
体内にすばやく吸収されるため、検査後のお腹の張りも少なく済みます。

ハイブリッド挿入法でやさしく丁寧な検査

無送気軸保持短縮法と送水法を組み合わせた挿入法により、
痛みの少ない、安全な挿入操作を徹底しています。


6. まとめ:血便は痔とは限らない。迷わず専門医に相談を

  • 血便の原因は痔だけでなく、大腸がんの可能性もあります
  • 痔と大腸がんは症状が似ており、自己判断は非常に危険です
  • 大腸カメラなら原因を正確に診断し、同時に治療まで可能
  • 当院では、無痛・安心・丁寧な検査体制を整えています

『恥ずかしいから』『痔だから大丈夫』と、放置してしまう前に、
どうか一度、安心して相談できるクリニックで大腸カメラをご検討ください。


最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)