【医師監修】家族に胃がんがいるなら知っておきたい内視鏡検査

『父が胃がんだったけれど、自分はまだ大丈夫だろう』
『母が胃がんで手術したけど、私は胃が丈夫だから…』

そう思って、検査を先延ばしにしていませんか?

実は、胃がんには家族性のリスクがあることがわかっており、血縁者に胃がん患者がいる人は要注意です。
特にピロリ菌の感染や生活習慣が似ている家族ほど、そのリスクは高まります。

自覚症状がないうちに、一度内視鏡検査で「安心」を確認することが、胃がん予防の第一歩です。


1. 家族に胃がんがいると、なぜリスクが上がるのか?

胃がんの発症にはさまざまな因子がありますが、その中でも重要なのが**家族歴(血縁者に胃がん患者がいるかどうか)**です。

以下のような研究結果が報告されています。

  • 親や兄弟姉妹に胃がん患者がいる人は、いない人に比べて胃がんの発症リスクが約2倍
  • 生活習慣(食事、喫煙、ストレスなど)が似ていることで、発症要因が重なりやすい
  • ピロリ菌が家庭内で共通して感染しているケースも多い

つまり、家族に胃がん患者がいる人は、遺伝的にも環境的にもリスクを共有している可能性があるのです。


2. ピロリ菌の家庭内感染に要注意

胃がんの主な原因のひとつとされるのが**ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)**です。

この菌は幼少期に感染することが多く、特に以下のような状況で家庭内感染が起こることがあります。

  • 食事の口移しやスプーンの共有
  • 親子で同じ箸を使う習慣
  • 井戸水など、衛生環境が不十分な地域で育った世代

家族の中でピロリ菌感染が確認されている場合、あなた自身も感染している可能性が高く、早期の検査が必要です。


3. 症状がなくても進行している?胃がんの怖さ

胃がんは、早期の段階ではほとんど症状が出ないのが特徴です。

  • 胃もたれ
  • 食欲不振
  • 胸やけ
  • 貧血
  • 体重減少

こうした症状が現れたときには、すでにがんが進行していたというケースも少なくありません。
しかし、内視鏡検査であれば、症状のない早期の段階で発見でき、内視鏡治療で完治が可能なケースも多いのです。


4. 内視鏡検査で何がわかる?どんな人が受けるべき?

胃カメラ(上部消化管内視鏡)では以下のことが確認できます。

  • ピロリ菌感染の有無
  • 胃炎、胃潰瘍、ポリープの有無
  • 食道の炎症やがんの早期兆候
  • 胃粘膜の萎縮やがんの前段階の変化

特に、以下の条件に当てはまる方は、年齢に関係なく検査を検討してください。

  • 家族(両親・祖父母・兄弟姉妹)に胃がん患者がいる
  • 胃の調子が悪い、食後にムカムカすることがある
  • 30歳以上で、一度も胃カメラを受けたことがない
  • 健康診断で異常を指摘されたが放置している

5. 当院の無痛胃カメラなら、初めてでも安心

胃カメラというと「つらい」「苦しい」といったイメージがあるかもしれません。
当院では、できるだけ負担なく受けていただける無痛内視鏡検査を行っています。

  • 鎮静剤を使い、ウトウトしている間に検査が終了
  • CO₂送気でお腹の張りを軽減(検査後もラク)
  • 経鼻内視鏡も選択可能で、のどの違和感が少ない
  • 検査中はバイタルモニターで安全管理

また、検査前後の説明も丁寧に行い、不安を残さない体制を整えています。


6. 忙しくても受けられる検査体制

当院では、平日・土曜日に検査枠をご用意しており、事前予約でスムーズに受診可能です。

  • 検査時間はおよそ5-10分
  • 鎮静剤使用時も、30分~1時間休憩後にそのまま帰宅可能
  • 結果は基本的に当日説明、生検などがあれば後日
  • 金町駅から徒歩7分と好アクセス

『まだ大丈夫』と後回しにせず、今、動くことが未来の安心につながります。


ご案内

最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)