【医師監修】家族が大腸がんで手術…自分はいつから内視鏡検査を?
『父が大腸がんで手術をした』
『兄がステージⅡの大腸がんと診断された』
そんな身近な体験がある方は、「自分も同じようになるのでは…」という不安を感じているかもしれません。
実際、大腸がんは生活習慣や年齢だけでなく、家族歴も重要なリスク要因です。
この記事では、家族に大腸がん経験者がいる方が、いつから・どのように内視鏡検査を受けるべきかを専門医がわかりやすく解説します。
1. 大腸がんは「家族性」がある病気
大腸がんは誰でもかかる可能性のある病気ですが、家族に患者がいると2〜3倍の発症リスクがあることがわかっています。
- 父母・兄弟姉妹など1親等の親族に大腸がん患者がいるとリスク上昇
- 特に50歳未満で発症した家族がいる場合は、遺伝性の可能性も
つまり、家族の発症年齢とステージによって、あなた自身もより早く、定期的な検査が必要になるということです。
2. 自分はいつから検査を受けるべき?
厚生労働省やがん学会のガイドラインでは、家族歴のある方の大腸内視鏡検査は以下のように推奨されています。
■ 検査開始の目安:
- 30歳を目安に1回目の検査を
■ 検査の頻度:
- ポリープなし:3〜5年おき
- ポリープあり・リスク高:1〜2年おき
当院では、初回検査の結果や家族歴をもとに、専門医が最適な検査間隔をご提案しています。
3. 症状がなくても内視鏡を受けるべき理由
『今は便も正常だし、何も症状はないから大丈夫』
そう思っている方ほど注意が必要です。
大腸がんは早期のうちは無症状で進行することが多く、
症状が出た時には進行していたというケースが少なくありません。
家族歴がある方にこそ、症状が出る前の「予防的検査」として、内視鏡が強くすすめられるのです。
4. 大腸カメラは痛い?不安なく受けるために
当院では、大腸内視鏡検査の不安や苦痛を和らげるため、以下のような対策を徹底しています。
- 鎮静剤の使用でウトウトしたまま検査が終了
- 軸保持短縮法と送水法による痛みの少ない挿入
- CO₂送気を使用し、検査後の腹部膨満感も速やかに改善
- バイタルモニターで呼吸や脈拍を常時チェックし、安全を確保
『検査が怖い』『痛そう』というイメージが変わるよう、安心できる環境で内視鏡検査を受けられるようサポートしています。

5. 家族の経験を無駄にしないために
家族の誰かががんになったということは、あなた自身の将来にとっても大切な「警告」です。
その経験を「自分は大丈夫だろう」と放置するか、
「自分も気をつけよう」と行動に移すかで将来が大きく変わります。
大腸がんは、早期に発見して適切に治療すれば90%以上が治癒可能です。
ポリープの段階で見つけて切除できれば、がんになる前に予防も可能です。
その第一歩が、あなたの検査の予約です。
ご案内
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)
