【医師監修】高血圧・糖尿病と内視鏡検査の意外な関係
『高血圧と糖尿病の薬を飲んでいるけれど、胃腸の調子は悪くないから検査はいらない』
――そう思っていませんか?
実は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病がある人ほど、内視鏡検査を受けるべき理由があります。
胃がんや大腸がんは、生活習慣と深く関わる病気であり、定期的なチェックこそが健康寿命を延ばすカギになるのです。
1. 高血圧・糖尿病がある人は「がんリスク」が高い
厚生労働省や国内外の研究により、糖尿病や高血圧のある方はがんの発症率が高いことが分かっています。
- 糖尿病の人は、大腸がんや膵臓がん、肝臓がんのリスクが1.3~2倍に
- 高血圧も慢性炎症状態を引き起こし、胃がんや大腸がんのリスクと関係
これは、血管障害や免疫低下、インスリン抵抗性などが背景にあると考えられています。
つまり、生活習慣病は血管だけでなく“がん体質”を招くということ。
胃カメラ・大腸カメラでの定期チェックが、見えない病変の早期発見につながります。
2. 胃腸の症状がない人ほど「内視鏡でのチェック」が重要
がんは、初期には症状が出ないことが多い病気です。
- 胃がんはピロリ菌感染が関与し、慢性的に炎症が続いてがん化する
- 大腸がんはポリープからゆっくりがん化。便潜血も出ないことがある
特に高血圧や糖尿病のある人は、自己判断で「問題なし」と思い込みやすい傾向があります。
しかし、症状がない今こそが、がんを防ぐ最大のチャンスです。
3. 糖尿病と大腸がんの知られざる関係
糖尿病患者では、インスリンや高血糖状態が大腸粘膜の異常増殖を促すことが報告されています。
- 実際に、糖尿病患者の大腸ポリープ保有率は健常者の約1.5倍
- 大腸カメラでの定期チェックで、ポリープを早期に切除することががん予防に直結
また、糖尿病では便秘や軟便など腸の自律神経異常も多く、腸疾患を見逃しやすくなります。
4. 高血圧が胃に与える影響とは?
高血圧に伴う血管障害や内服薬により、胃粘膜が慢性的に荒れている方も少なくありません。
- 慢性胃炎や胃潰瘍が知らずに進行していることも
- ピロリ菌陽性のまま放置すると胃がんリスクが増加
胃カメラでの定期チェックが、胃がんを未然に防ぐ大切な手段になります。
5. 当院では生活習慣病のある方でも「安心して受けられる内視鏡検査」を提供
金町よしだクリニックでは、糖尿病や高血圧など基礎疾患がある方に配慮した安全な内視鏡検査を行っています。
- 鎮静剤を使用して眠っている間に検査完了(無痛内視鏡)
- バイタルモニターで血圧・脈拍・酸素飽和度を常時管理し、安全性を最重視
- 大腸カメラではCO2送気によるお腹の張り軽減+痛くないハイブリッド挿入法
- 検査後もゆっくり休める回復室完備
また、服薬や持病については事前に問診・連携対応を行い、個別に対応しています。

6. 高血圧や糖尿病があるからこそ、年1回の内視鏡検査を
- 健診で便潜血陽性だった
- 胃もたれや食欲不振が出てきた
- 家族にがんの既往がある
- ポリープがあったことがある
これらは、内視鏡検査を受けるべき重要なサインです。
高血圧・糖尿病があるなら、早めの内視鏡検査で“将来のがんリスク”を防ぎましょう。
ご案内
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)
