沢山汗をかいたら水分だけでなく塩分摂取を!STOP熱中症!
外来で診察をさせて頂いていると、日々皆さんの変化を感じます。
特に6月に入って気温があがってきて、一部の方で水分不足が認められます。
今回は水分と塩分摂取についてです。
脱水は体を悪くする
気温があがり、沢山汗をかき脱水状態になると体の臓器がどんどんダメージを受けていきます。
軽度の脱水状態は本人も症状に気づきません。
いつの間にか脱水がすすみ、重症になった結果、「熱中症」となってしまいます。
塩分の重要性
脱水に対して水分を十分にとっていても、対策としては十分ではありません。
何故なら、水分だけでは血液の量を戻すことができないからです。
水分を血液に十分にいきわたらせるには、「塩分」が必要です。
汗から水分・塩分が出ていく
暑くて汗をかくと、水分だけではなく塩分がどんどん体の外に出ていってしまいます。
水分と塩分の不足により、脱水状態がどんどん悪くなります。
水分と塩分を摂取する
1日当たり1.2リットルの水分摂取を意識し、一度の大量の汗をかいた場合には塩分も同時にとってください。
屋外での作業が多い場合には、1日当たり1.5-2.0リットルの水分摂取が必要になります。
それにより速やかに脱水が改善します。
高血圧がある方の塩分摂取
夏場は気温があがり、血圧は下がる傾向なので冬ほどは塩分の厳格な制限は必要ないことが多いです。
勿論、人によって摂っていい塩分の量は異なりますので、外来で是非相談してください。
高血圧があっても、一度に大量の汗をかいた場合には、梅干し・塩タブレットなどをうまく使って塩分もとりましょう。
ただし、スポーツドリンクは塩分や水分だけではなく、大量の糖分も入っている為飲み過ぎに注意してください。
脱水は予防が大切 エアコンの使用を!
脱水になってしまってからの対応がかなり大変です。
特に高齢者の方では、様々な大変な症状が出ます。
そうならないために、早めにエアコンを使用してください。
特に夜間も最近は猛暑が続くため、使用を継続することを推奨します。
熱中症の症状
熱中症には様々な症状があります。
頭痛や顔のほてり、 筋肉のけいれん、 体のだるさ、吐き気、 体温が高い、 呼びかけに反応しない、歩けない、などです。
特に「頭痛や顔のほてり」は熱中症の初期症状であることが多く、その際に対応できていれば重症化を予防できます。
症状が出たら早めに当院で点滴を!
水分・塩分摂取をしているのに、上記の症状が出た場合には当院で点滴をしますので、ぜひご相談ください。
ただし、「呼びかけに反応しない、歩けない」などの症状が強い場合には救急搬送が必要になることもあります。
最近は35度以上の猛暑が数か月以上続く事が多いです。
ぜひ、暑さを避け、エアコンを使い、水分・塩分摂取をして夏を乗り切りましょう!