【医師監修】仕事中も眠い…睡眠時無呼吸の疑いと検査方法

「昼間の会議中に眠くて困る…」
「しっかり寝たはずなのに朝から疲れている」
そんな日中の強い眠気、実は**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**のサインかもしれません。

特に30〜60代の働き盛りの世代にとって、慢性的な眠気は仕事のパフォーマンスに大きく影響します。
この記事では、日中の眠気と睡眠時無呼吸の関係、検査方法や受診の目安をわかりやすく解説します。


1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

睡眠中に呼吸が何度も止まる病気で、本人は自覚しにくいのが特徴です。
周囲の人に「いびきが大きい」「息が止まっている」と指摘されて気づくことも多く、放置していると高血圧・脳梗塞・心筋梗塞のリスクが高まる深刻な病気です。

1-1. 症状の一例

  • 昼間の強い眠気・居眠り
  • 倦怠感、集中力の低下
  • 朝起きた時の頭痛
  • 夜中の頻尿
  • 性機能の低下

「加齢のせいかな」と思って放置されがちですが、実は治療で大きく改善できる可能性があります。


2. 日中の眠気とSASの関係

睡眠時無呼吸の患者は、夜間に何度も呼吸が止まり、そのたびに脳が覚醒しているため、睡眠の質が著しく低下しています。
いくら睡眠時間を確保しても、脳と身体が「休めていない」状態なのです。

2-1. 仕事への影響が出やすい理由

  • 午前中から眠気が取れない
  • 会議中に集中できない
  • 車の運転が不安になる

こうした症状がある場合は、医療機関での検査を受けることが大切です。


3. 睡眠時無呼吸の検査方法とは?

当院では、睡眠時無呼吸の可能性がある方に対し、自宅で簡単に行えるスクリーニング検査を実施しています。

3-1. 自宅でできる簡易検査(ポリソムノグラフィー)

小型の装置を装着して寝るだけで、呼吸状態、酸素濃度、いびき、脈拍などを計測。
数日後にデータを解析し、無呼吸の有無と重症度を判定します。

3-2. AHI(無呼吸低呼吸指数)で重症度を判断

  • 軽度:5〜15回/h
  • 中等度:15〜30回/h
  • 重度:30回/h以上

日中の眠気が強い方は、AHI15以上の中等度〜重度であることも少なくありません。


4. 検査後の治療:放置せず対処を

睡眠時無呼吸と診断された場合、以下のような治療を行います。

4-1. CPAP(持続陽圧呼吸療法)

鼻に専用のマスクを装着し、気道に空気を送り込む治療法。
国内外で最も有効性が高く、重度の方には第一選択肢とされています。

4-2. マウスピース治療(軽症〜中等度)

歯科で作成する装置を使い、下あごを前方に出して気道を確保します。CPAPが難しい方や、軽度の方に適しています。

4-3. 減量・姿勢・生活習慣の改善

肥満やアルコール、仰向け寝なども悪化要因になるため、生活指導も治療の一環です。


5. こんな方は早めの受診をおすすめします

  • 昼間の強い眠気で仕事に支障を感じる
  • 高血圧・糖尿病・肥満などの生活習慣病がある
  • 配偶者や同僚から「いびきがひどい」「寝ているとき息が止まっている」と言われた
  • 朝起きた時に頭痛がある、熟睡感がない

これらの症状が当てはまる場合、睡眠時無呼吸の可能性が高いため、早めに医療機関での検査を受けましょう。


6. 当院での対応と検査の流れ

金町よしだクリニックでは、丁寧な問診と睡眠時無呼吸の簡易検査を実施しています。
医師が結果をわかりやすく説明し、必要に応じて治療や専門機関への紹介も行います。

最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、金町駅から徒歩7分というアクセスの良さもあり、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市からも多くの患者様が来院されています。


【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医/日本消化器病学会 専門医/日本肝臓学会 専門医/日本内科学会 総合内科専門医)