【医師監修】保険で受けられる胃カメラ・大腸カメラの条件とは?内視鏡検査を賢く受けるポイント
『内視鏡検査って高いんじゃない?』
『健診で異常が出たけど、これって保険で受けられるの?』
『自費じゃなくても胃カメラや大腸カメラを受けられる条件はある?』
そんな疑問をお持ちの方に向けて、内視鏡検査を保険適用で受けられる条件と注意点を詳しく解説します。
無痛で安心な内視鏡検査を、保険を活用して負担を減らすための情報です。
1. 内視鏡検査は「医師が必要と判断した場合」に保険適用される
まず大前提として、胃カメラや大腸カメラといった内視鏡検査は、「医療行為」であり保険診療の対象です。
ただし、誰でもいつでも保険で受けられるわけではなく、医師の判断が必要です。
たとえば、以下のようなケースでは保険適用で内視鏡検査を受けられます。
胃カメラ(上部消化管内視鏡)の場合
- 胃痛、胸焼け、吐き気、食欲不振などの症状がある
- 健診や人間ドックでバリウム検査に異常があった
- ピロリ菌感染がある/除菌後の経過観察
- 胃潰瘍や胃がんの既往歴がある
- 鉄欠乏性貧血(原因不明の出血源検索)
大腸カメラ(下部消化管内視鏡)の場合
- 便潜血検査で陽性だった
- 血便、下痢、便秘、腹痛などの症状が続いている
- 大腸ポリープや大腸がんの既往歴がある
- 痔や出血源の確認が必要
- 潰瘍性大腸炎やクローン病の経過観察
これらに該当する場合、医師の診察と判断のもとで保険適用となります。
2. 健診では見つけきれない異常が「内視鏡で初めてわかる」ことも
実は、健康診断で受ける「バリウム検査」や「便潜血検査」は**スクリーニング検査(ふるい分け)**にすぎません。
- バリウム検査では、微細な病変が見落とされることがある
- 便潜血は、出血していないポリープやがんを拾えない場合もある
内視鏡検査では、がん・ポリープ・炎症などを直接目で確認でき、必要ならその場で組織検査や切除が可能です。
『健診で異常なし』でも症状がある方には、自覚症状を理由に保険適用で検査を受けられるケースが少なくありません。
3. 保険で受ける場合の費用は?自己負担は?
胃カメラ・大腸カメラを保険診療で受ける場合、3割負担の方なら以下が目安です。
胃カメラ/大腸カメラ(保険適用時)
内容 | 自己負担額(3割負担) |
---|---|
胃カメラ検査 (薬剤料込) | 約4500円 |
胃カメラ検査 +病理検査(薬剤料込) | 約7000円 |
大腸カメラ検査 (薬剤料込) | 約7500円 |
大腸カメラ検査 +病理検査(薬剤料込) | 約10000円 |
大腸カメラ検査+ポリープ切除(薬剤料込) | 約20000~30000円 |
同時検査(薬剤料込) | 約14,000円 |
同時検査+ポリープ切除(薬剤料込) | 約25,000〜35,000円 |

4. 自費診療との違いは?保険診療のメリット
「全く症状がないから自費で受けるしかないかも」と思う方もいますが、
当院では、保険適用内でも快適かつ高品質な内視鏡検査を提供しています。
症状がないと思っても、『問診・診察により隠れていた症状がみつかる』場合もあります。
まずは外来で相談してみてください。
5. まとめ:気になる症状があれば、まずは医師に相談を
- 胃痛・胸焼け・腹痛・下血・便の異常などがある
- 健診で異常を指摘された
- ピロリ菌除菌後の経過を見たい
- 家族にがんの既往があるから心配
これらはすべて、保険適用で内視鏡検査を受けられる可能性がある症状・背景です。
我慢したり、自己判断で様子を見たりせず、まずは専門医にご相談ください。
ご案内
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)
