【医師監修】大腸カメラは何年おきに受ける?ポリープの有無とがん予防のための適切な検査間隔とは

『前に大腸カメラを受けたけど、次はいつ?』
『ポリープがあった場合は毎年受けた方がいい?』
『5年前に受けたきりだけど大丈夫?』

こうした疑問や不安をお持ちの方へ。

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、大腸がんを予防できる数少ない検査の一つです。
しかし、「いつ受けるか」「どのくらいの頻度で受けるか」によって、その予防効果は大きく変わります。

この記事では、ポリープが見つかった場合・見つからなかった場合それぞれの推奨検査間隔と、検査を怠った場合のリスクについて、消化器専門医がわかりやすく解説します。


1. ポリープがなかった場合:2~4年おきが目安

大腸カメラでポリープや異常が見つからなかった方は、次回の検査はおおよそ2~4年後が目安です。

特に40代後半〜60代の方では、以下のような理由から「定期的な大腸カメラ」が非常に大切になります。

  • 大腸ポリープは加齢とともに増加する
  • 最初は見つからなくても、その後発生する可能性がある
  • ポリープは初期には無症状のことがほとんど

1回検査を受けただけで安心してしまうのではなく、数年おきの再検査を習慣にすることが、がん予防の鍵です。


2. ポリープがあった場合:1年おきの定期検査を推奨

一度でもポリープが見つかり、切除や経過観察を行った場合には「1年おき」の検査が基本となります。

その理由は以下の通りです。

  • 大腸ポリープは再発しやすく、複数個できることもある
  • 取り残しや見逃しの可能性もゼロではない
  • ポリープの一部はがん化する前段階(腺腫)であることが多い

ポリープを切除したからといって『もう安心』とは言えません。
定期的に内視鏡でチェックすることで、再発や新たな異常の早期発見・早期対応が可能になります。


3. 検査を忘れがちになる「数年おき」の落とし穴

『次の検査は3年後だから、まだ先だな』
そう思っているうちに、『いつの間にか5年、10年が経過していた…』というケースは少なくありません。

そして、次に検査をした時には、

  • 進行がんにまで育っていた
  • ポリープが多数発生していた
  • 治療が手術や入院を要するレベルになっていた

ということも、実際に起こっています。

「数年おき」の検査ほど、自己管理が重要になります。
スマートフォンのリマインダーやご家族での声がけなどを活用し、大腸カメラの定期受診を「習慣」にしましょう。


4. 一度でも便潜血陽性が出た方は毎年検査を

健診などで便潜血陽性が出たことがある方は、たとえ大腸カメラで異常がなかったとしても、毎年1回の検査をおすすめします。

なぜなら、

  • 潜血陽性の背景には一時的な出血や見逃しが含まれる可能性がある
  • ポリープやがんがわずかな出血しかしていない場合、発見が難しい
  • 継続してモニターすることでリスクを見逃さない

便潜血はあくまでスクリーニング検査であり、大腸カメラによる直接観察こそが最も信頼できる検査手段です。


5. 大腸がんは「予防できるがん」です

大腸がんの多くは、ポリープの段階で見つけて切除することで防ぐことができます。

  • ポリープのうち、腺腫と呼ばれるものはがんの芽
  • 切除すれば将来のがん化リスクを大きく下げられる
  • 進行するまでに5〜10年かかるケースが多いため、定期検査が効果的

定期的に検査を受けている方ほど、早期発見・早期治療が可能になり、命を守る確率が大きく上がります。


6. 当院では安心して定期検査を受けられる体制を整えています

当院では、定期的な大腸カメラをストレスなく続けられるよう、以下の体制を整えています。

  • 鎮静剤で眠ったまま検査を受けられる
  • 無送気+送水法のハイブリッド挿入法で痛みを最小限に
  • CO2送気により、検査後の腹部の張りもすぐに解消
  • 経験豊富な専門医が対応
  • 検査間隔のリマインドや、次回予約のご案内も実施
  • 金町駅から徒歩7分の好アクセス

初めての方も、過去に受けたことがある方も、今のご自身の状態を一緒に確認し、適切な検査スケジュールをご提案します。


最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)