【医師監修】20代から始める胃がん予防:内視鏡検査のすすめ
『胃がんって、年を取ってからかかる病気でしょ?』
そう思っていませんか?
実は、若年層で胃がんが見つかるケースがあります。
だからこそ「症状が出る前」に内視鏡検査でチェックすることが、将来の命を守る行動になるのです。
1. 若い世代でも油断できない胃がんリスク
かつては高齢者に多かった胃がんですが、近年は20〜30代での発症例も目立つようになっています。
特に、以下のようなリスクがある人は注意が必要です。
- 家族に胃がん患者がいる
- 若い頃から胃痛や胃もたれを繰り返している
- ピロリ菌感染歴がある(または未検査)
- タバコやストレス、睡眠不足が日常的
- 朝食を抜く、食生活が不規則
これらに1つでも当てはまる方は、年齢に関係なく胃がん予防の第一歩として内視鏡検査を検討すべきです。
1.-1 若年女性に多いスキルス胃がん
特に問題となるのが、若年女性に多いスキルス胃がんです。
スキルス胃がんは、胃の壁の中を這うように広がり、胃全体を硬く厚くしていくタイプの胃がんです。
通常の胃がんと異なり、胃の表面に目立った腫瘍や潰瘍ができないため、内視鏡検査でも見つけにくいことがあります。
進行が早く、発見された時には既に進行がんである場合や、腹膜播種(腹膜への転移)を起こしていることも少なくありません。
2. ピロリ菌感染は20代でも多い?感染経路とリスク
胃がんの最大の原因ともいわれるのがピロリ菌。
この菌は、乳幼児期に家族からの口移しなどで感染し、気づかずに成人まで持続することが多いのが特徴です。
感染していても自覚症状がなく、以下のような経過をたどります。
ピロリ菌感染
→ 慢性胃炎
→ 胃粘膜の萎縮
→ 胃がんのリスク増大
つまり、今症状がなくても、感染しているだけで胃がんの土台ができている可能性があるということです。
内視鏡検査では、このピロリ菌の有無や胃の状態を正確に確認できます。
3. 内視鏡検査って苦しいの?若い人でも安心して受けられる理由
「内視鏡検査=つらい」という印象が根強くありますが、当院の検査は驚くほど楽に受けられます。
- 鎮静剤でウトウトしている間に終了(眠っている間に終わります)
- 経鼻内視鏡で、のどの反射が少なく苦しさを軽減
- バイタルモニターで呼吸や脈拍を常時監視、安全第一
- CO₂送気により検査後のお腹の張りもすぐに改善
初めての検査でも安心して受けていただけるよう、医師と看護師が丁寧にサポートいたします。

4. 胃カメラで何がわかる?若年層でも早期発見できる病気
胃カメラでわかる病気は以下の通りです。
- ピロリ菌感染の有無
- 慢性胃炎や萎縮性胃炎
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 胃ポリープ
- 胃がん(早期~進行)
- 逆流性食道炎
- 食道がん
とくに早期の胃がんは、症状がない段階での発見が治療のカギ。
内視鏡で発見できれば、身体への負担が少ない内視鏡治療(ESD)で完治できる可能性が高くなります。
5. なぜ20代から内視鏡検査を始めるべきなのか?
若いうちは「自分は大丈夫」と思いがちです。
しかし、病気は“年齢を見て”発症するわけではありません。
- 胃がん家系の人にとっては、20代が発症予備軍になる可能性
- ストレスや不規則な食生活、スマホ世代特有の生活習慣で胃に負担
- 妊娠・出産前の女性にとっても、ピロリ菌除菌は将来への備えに
20代からの予防こそが、未来の健康と安心を守る最善策です。
6. 忙しくても受けられる体制が整っています
当院では、忙しい20〜30代の方にも配慮し、以下のような検査体制を整えています。
- 朝の出勤前や土曜日にも検査対応
- 日帰りで検査可能、時間は15分程度
- 検査後はすぐにご帰宅(鎮静剤使用時は少し休憩あり)
- 結果はその場で説明 or 後日郵送・オンライン説明も選択可
金町駅から徒歩7分とアクセスも良く、都心や周辺エリアからの来院も多数あります。
ご案内
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)
