【医師監修】お腹が張る、ガスが多い…内視鏡で原因はわかる?
『ずっとお腹が張ってつらい』
『ガスがたまって人前で不安』
『便は出ているのに、お腹が苦しい』
そんな慢性的なお腹の張りやガスの悩み。
内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)によって原因が明らかになるケースは少なくありません。
この記事では、お腹の張りやガスが多くなる原因と、内視鏡でわかる病気、受診の目安を専門医が詳しく解説します。
1. お腹が張る・ガスが多いのは病気のサイン?
誰でも一時的にお腹が張ることはありますが、慢性的に続く場合は注意が必要です。
お腹の張りやガスが多くなる背景には、以下のような状態が隠れていることがあります。
- 腸内の動き(蠕動運動)の異常
- ガス産生菌の増殖や腸内環境の悪化
- 便秘や未消化物の停滞
- 消化管の慢性炎症や器質的疾患(ポリープ・がんなど)
腸の動きが鈍くなるだけでなく、腸そのものに病変がある場合もあるため、自己判断で放置するのは避けましょう。
2. 原因となる主な病気や状態とは?
2-1. 過敏性腸症候群(IBS)
ストレスや自律神経の乱れが関係し、ガスがたまりやすく、お腹が張ることが特徴です。
便秘型・下痢型・混合型に分かれ、20〜40代の働き世代に多い病気です。
2-2. 便秘・排便障害
便がスムーズに排出されず、腸内に長くとどまることでガスが発生します。
市販の便秘薬で対応しても根本的に改善しないケースも多く、食事・生活習慣や腸そのものの状態の見直しが必要です。
2-3. 小腸・大腸の腫瘍やポリープ
腸の中にポリープやがんがあると、腸の通過障害が起こり、ガスや便が停滞することがあります。
初期の大腸がんではお腹の張りが唯一のサインとなることもあり、中高年で症状が続く場合は大腸カメラを推奨します。
2-4. 食事内容・発酵性食品の摂りすぎ
豆類、イモ類、炭酸飲料、発酵食品などを多く摂っていると、腸内でガスが発生しやすくなります。
腸内細菌バランスが崩れると、さらにガスが発生しやすくなる悪循環に陥ることもあります。
3. 胃カメラ・大腸カメラで何がわかる?
慢性的な腹部膨満やガスが多い場合、内視鏡検査によって次のようなことが明らかになります。
3-1. 胃カメラでわかること
- 胃の運動低下
- 胃炎、萎縮性胃炎、胃潰瘍
- ピロリ菌感染の有無
- 胃の出口の狭窄やポリープ
胃の動きが悪いと、胃に食べ物やガスがたまり、膨満感やゲップが出やすくなります。
3-2. 大腸カメラでわかること
- ポリープやがん
- 慢性便秘による腸管の拡張
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
- 過敏性腸症候群に類似した所見(粘膜の過敏な動き)
腸に器質的な異常がないことが確認できれば、過敏性腸症候群のような機能性疾患の診断にもつながります。

4. お腹の張りが続く場合、いつ受診すべき?
以下のような症状がある場合は、内視鏡検査を含めた専門的な診察を受けることをおすすめします。
- ガスが多く、お腹が毎日苦しい
- 食後にすぐ膨満感が出る
- 便秘や下痢を繰り返す
- 体重が減ってきた
- 便に血や粘液が混じる
- 40歳以上で症状が初めて出た
5. 当院の内視鏡検査:安心・快適な検査環境
金町よしだクリニックでは、最新の内視鏡機器と無痛の検査体制により、胃腸の症状に対して的確な診断と早期治療をご提供しています。
- 胃カメラ・大腸カメラは鎮静剤を用いて苦痛を最小限に
- バイタルモニターで全身を常時管理し、安全性にも配慮
- CO2送気により検査後のお腹の張りもすみやかに改善
- 消化器専門医が、症状の背景まで丁寧にカウンセリング
まとめ:お腹の張りやガスの原因を知るために、まずは相談を
- お腹の張り・ガスは、腸の不調だけでなく病気のサインである場合も
- 胃カメラや大腸カメラで、原因を正確に把握することができる
- 放置せず、一度専門医にご相談いただくことが健康への第一歩
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)
