【医師監修】大腸がん家系の人必見!検査開始年齢と頻度の目安
『父が大腸がんだったけど、自分はまだ若いから大丈夫』
『遺伝って言われても、検査は怖いし後でいいかな』
そう考えている方は少なくありません。
しかし、大腸がんは家族歴のある方ほど、発症リスクが高いことがわかっています。
今回は、**「自分はいつから検査すべきか?どのくらいの頻度で受ければいいのか?」**という疑問を、消化器専門医がわかりやすく解説します。
1. 大腸がんの家族歴があるとリスクが高くなる理由
親や兄弟姉妹に大腸がんを患った方がいる場合、あなた自身のリスクは一般の人の2〜3倍に高まります。
これは以下のような要因によります。
- 遺伝的要素(がん抑制遺伝子の変異など)
- 生活習慣の類似(食事・運動・腸内環境)
- ポリープ体質の共有
特に、大腸がんにかかった家族の発症年齢が若いほど、リスクはさらに高まります。
2. 検査開始の目安は何歳から?
家族に大腸がんの患者がいる場合、検査を開始する年齢の目安は以下の通りです。
■ 一般的な目安
- 40歳から大腸カメラを検討
- 健診で便潜血検査が陽性なら、年齢に関係なく受診を
■ 家族歴がある場合
- 親や兄弟が大腸がん → 30歳頃を目安に開始
■ ポリープ体質がある家系
- 30代から検査開始も視野に
- 複数の家族がポリープやがんで内視鏡治療歴あり → 20代後半でも検討価値あり
3. 検査の頻度は?ポリープの有無で変わる
大腸カメラの結果により、次回の検査タイミングが変わります。
■ 異常なし(ポリープなし)
- 3~5年ごとの検査が推奨されます。
■ 良性ポリープあり(切除済)
- 1年後に再検査が基本
- ポリープの数・大きさにより間隔が変わる場合あり
■ 高リスクの腺腫や家族性ポリポーシスがある場合
- 毎年〜2年ごとの検査が必要になることも
※頻度は医師の判断により個別に調整されます。

4. 大腸がんはポリープから始まる
多くの大腸がんは、最初は小さな良性ポリープからスタートします。
このポリープが数年かけて徐々にがん化するため、がんになる前にポリープの段階で切除することが最も有効な予防法です。
当院では、大腸カメラ中にポリープが見つかればその場で切除可能(※状況により後日処置の場合もあり)。
『見て終わり』ではなく、がんになるリスクを根本から断ち切る検査ができます。
5. 無痛で受けられるからこそ、検査のハードルが下がる
『大腸カメラは痛そう』『恥ずかしい』『つらそう』と不安な方も安心してください。
当院では以下のような対策を徹底し、初めての方でも受けやすい体制を整えています。
- 鎮静剤を使用し、眠っている間に検査が終了
- 送水法+軸保持短縮法のハイブリッド挿入で痛みを最小限に
- CO₂送気で、検査後のお腹の張りもすぐ改善
- バイタルモニターで常時管理、安全性を確保
さらに、女性の方も安心して受けられるように、プライバシーに配慮した空間づくりにも力を入れています。
6. 忙しくても、今こそ一度検査を
「また今度でいいや」と思っているうちに、気づけば数年経ってしまう。
その結果、がんが進行してから発見されるというケースもあります。
特に40代で一度も大腸カメラを受けたことがない方は、
家族歴がなくても一度検査しておくことが、安心につながります。
ご案内
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)
