【医師監修】大腸カメラの前日にお酒は飲んでいい?検査前の正しい過ごし方とは
『大腸カメラの前夜、ビールくらいなら飲んでもいい?』
『前日の飲酒で検査に影響はある?』
『いつからお酒を控えたらいいの?』
このように、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)の前日にお酒を飲んでいいかどうか、気になる方は多いかと思います。
結論からお伝えすると、大腸カメラ前日の飲酒は控えていただくのが原則です。
理由や医学的背景を含めて、専門医がわかりやすく解説していきます。
1. なぜ大腸カメラ前日にお酒は避けた方がいいの?
大腸カメラの前日の飲酒が推奨されないのには、明確な医学的理由があります。
1-1 脱水・電解質異常を引き起こす可能性
アルコールは利尿作用があるため、体内の水分や電解質(ナトリウム・カリウムなど)を失いやすくなります。
検査当日は下剤を服用するため、さらに脱水が進む可能性があり、気分不良や血圧低下のリスクが高まります。
1-2 腸の動きを乱し、下剤が効きづらくなる
お酒は腸管の動きを不規則にさせる作用があり、下剤による排便効果に影響を及ぼす可能性があります。
結果的に腸がきれいに洗浄されず、検査の精度が落ちることにもつながります。
1-3 鎮静剤との相互作用のリスク
当院を含め、多くの施設で行われている鎮静剤を使った「無痛大腸カメラ」では、鎮静剤の種類によってはアルコールとの相互作用によって過鎮静・呼吸抑制の危険性があります。
前日や当日の飲酒歴があると、鎮静剤の使用が制限される可能性もあるため、注意が必要です。
2. どのくらい前から禁酒すべき?
理想的には、検査前日の夜から禁酒しておくのが望ましいです。
- 軽度の飲酒(ビール1杯程度)でも体質によって影響することがある
- アルコール代謝に時間がかかるため、できれば前日朝から控えるのがベスト
また、前日の夕食もなるべく低脂肪・消化の良い内容にし、夜21時以降は固形物を摂らないよう指示されることが一般的です。
3. 飲酒を控えることで、より安全で正確な検査に
大腸カメラは、早期の大腸がんやポリープの発見・治療に直結する重要な検査です。
検査精度を高く保つためには、
- 腸の中をしっかり洗浄できること
- 脱水や体調不良がないこと
- 鎮静剤が安全に使えること
が重要であり、これらは前日の過ごし方(飲酒・食事)によって大きく左右されます。
「せっかく受けるなら、正確な結果を」
それが、前日のアルコールを控えるべきもっとも大きな理由です。
4. 当院では安心・安全に配慮した大腸内視鏡を提供しています
金町よしだクリニックでは、最新の内視鏡設備と専門医による丁寧な検査を提供しています。
- 鎮静剤を用いた無痛大腸カメラで、眠っている間に検査終了
- 送水法と軸保持短縮法を併用した、痛みの少ない挿入技術
- CO2送気を使用し、検査後の腹部の張りも軽減
- 検査中はバイタルモニターで常時管理し、安全性を徹底
検査前の準備や不安についても、事前に丁寧にご説明していますので、お気軽にご相談ください。

まとめ:大腸カメラ前日は飲酒を避けて、安心・正確な検査を
- 前日の飲酒は検査の安全性・精度に影響を与えるため控えるべき
- アルコールは脱水や腸の動きを乱し、下剤や鎮静剤に悪影響を与える可能性あり
- 正しい前処置が、正確で苦痛の少ない検査につながる
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)