【医師監修】最近、食欲がない…その体調変化、胃カメラで原因がわかるかも

『最近、なぜか食欲が出ない』
『食べる量が減った気がするけど、歳のせい?』
『健康診断では異常なし。でもなんとなく不安』

そんな“微妙な体調変化”を、つい見過ごしていませんか?

実は「食欲不振」は、胃や食道など消化器の異常が関係しているサインかもしれません。
特に40代以降では、胃炎・ピロリ菌感染・胃潰瘍・胃がん・逆流性食道炎などのリスクが高まります。

この記事では、食欲不振の原因と、必要に応じて「胃カメラ(上部内視鏡検査)」を受けるべき理由を専門医がわかりやすく解説します。


1. 食欲不振の原因は「気のせい」ではない

一時的なストレスや疲労による食欲低下は誰にでも起こり得ます。
しかし、慢性的に続く・体重が落ちてきた・お腹が張る・げっぷが増えたといった症状がある場合、消化器系の病気の可能性があります。

考えられる主な原因には、以下のような疾患があります。

  • 慢性胃炎、萎縮性胃炎
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
  • ピロリ菌感染
  • 逆流性食道炎
  • 機能性ディスペプシア(検査では異常なしでも不快症状が続く状態)
  • 胃ポリープ、胃がん

特に、ピロリ菌感染による慢性胃炎や萎縮性胃炎は、胃がんの前段階となるため注意が必要です。


2. なぜ胃カメラで調べる必要があるのか

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)は、食欲不振の原因が「胃や食道の病気なのかどうか」を直接確認できる唯一の方法です。

  • 炎症やびらんがあれば画像で確認できる
  • ポリープやがんなどの腫瘍性病変もその場で発見
  • 必要に応じて組織の一部を採取して病理検査が可能
  • ピロリ菌感染の有無も確認できる

とくに**「健康診断は異常なしだったのに調子が悪い」という方こそ、内視鏡による精密検査が必要です。**


3. 胃カメラは怖くない?当院の無痛内視鏡とは

「胃カメラは苦しい」「オエッとなるのが嫌」
そう感じて検査をためらっている方も少なくありません。

当院では、

  • 鎮静剤を使った“無痛胃カメラ”(ウトウトしている間に検査が終わる)
  • 鼻からの挿入も可能(経鼻内視鏡)で、のどの反射が軽減
  • 最新の高精細スコープで精度の高い観察が可能
  • バイタルモニターで呼吸や脈拍を常時監視し、安全性を確保

など、患者さんにとって最も負担の少ない方法で検査を行っています。


4. 放置しないで!「食欲の変化」はがんの初期サインのことも

胃がんや食道がんの初期症状として、はっきりとした痛みではなく「なんとなく食欲が出ない」「食べるとすぐに満腹になる」といった不調が出ることがあります。

とくに以下に当てはまる方は、早めの胃カメラ検査をおすすめします。

  • 40歳以上
  • 喫煙・飲酒習慣がある
  • 家族に胃がんの既往がある
  • 胃もたれ・胸やけ・食欲低下が続いている
  • 体重減少を自覚している

5. 「異常なし」でも安心できるのが内視鏡のメリット

胃カメラを受けた結果、特に大きな病変がなかったとしても、
「がんや潰瘍じゃなかった」という安心は、今後の生活の不安を取り除く大きなメリットになります。

また、ピロリ菌がいた場合には除菌治療が可能で、将来的な胃がんの予防にもつながります。


ご案内

最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)