【医師監修】祖父母が胃がん…40歳から始める胃カメラ検査のすすめ

『祖父が胃がんだったけど、時代も違うし自分は大丈夫』
『母方の祖母が胃がんで亡くなったけど、私はまだ若いし』

そんなふうに思っていませんか?
実は、胃がんは家族歴によってリスクが高まることがはっきりと分かっています。

特に、祖父母や親に胃がんの既往がある方は、40歳を迎える前後で胃カメラ検査を始めることが推奨されます。

この記事では、その理由や検査の必要性、安心して受けられる当院の取り組みまでを、専門医がわかりやすく解説します。


1. 胃がんは「家族性リスク」がある病気

胃がんは、ピロリ菌感染生活習慣の影響が大きい病気です。
そして、親や祖父母が胃がんだった場合、同じ菌・同じ食生活・同じ環境で育ったことから、リスクが遺伝的・環境的に高くなると考えられています。

複数の研究でも、

  • 家族に胃がん患者がいると、いない人に比べて胃がん発症率が約2倍以上
  • ピロリ菌感染が家族内で共有されやすい
  • 特に日本人のように塩分摂取が多い家庭では、胃がんリスクが高まる

というデータが報告されています。


2. ピロリ菌と胃がんの関係

胃がんの最大のリスク要因は**ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)**です。
ピロリ菌に長期感染すると、胃の粘膜が炎症を起こし、やがて萎縮や腸上皮化生と呼ばれる変化を経て、がんが発生します。

このように、ピロリ菌→慢性胃炎→前がん病変→胃がんという経過をたどることが多いため、ピロリ菌の有無を調べ、感染していれば除菌することが重要です。

そしてこのピロリ菌感染は、家族間での共有(特に幼少期)によって起こることが多く、祖父母が感染していれば、自分も感染している可能性が高いのです。


3. なぜ40歳から検査すべきなのか?

胃がんは40歳以降から発症率が上がる病気です。
特に家族歴のある方は、症状が出る前に一度は内視鏡検査(胃カメラ)を受けておくべきです。

  • ピロリ菌感染が長期にわたることで発がんリスクが蓄積
  • 自覚症状のない早期胃がんのうちに発見すれば、内視鏡治療で完治が可能
  • ポリープや炎症性変化も早期発見・経過観察できる

一度の胃カメラで、将来の安心を買うことができると考えてください。


4. 無痛で受けられる当院の胃カメラ検査

胃カメラに対して『つらい』『苦しい』というイメージがある方も多いですが、当院では無痛で快適に受けられる内視鏡検査を行っています。

  • 鎮静剤を使用し、ウトウトしている間に検査終了
  • CO₂送気を採用し、検査後のお腹の張りもすぐに改善
  • 経鼻内視鏡にも対応し、のどの違和感が少ない方法を選択可能
  • バイタルモニターによる常時監視で安全管理

『気づいたら終わっていた』という声も多く、初めての方にも安心して受けていただける体制を整えています。


5. 検査を受ける頻度とタイミング

胃カメラは一度受けたら終わりではありません。
リスクや検査結果に応じて、以下のような頻度での検査が推奨されます。

  • 異常なし・ピロリ菌なし → 3~5年ごとに胃カメラ
  • ピロリ菌感染あり → 除菌後、1年ごとに内視鏡チェック
  • 前がん病変あり(萎縮性胃炎など) → 短期間での検査

まずは40歳前後で一度検査を受け、医師のアドバイスに従って継続的にフォローすることが大切です。


6. 忙しい人でも受けられる検査体制

  • 検査時間は15〜20分ほど
  • 鎮静剤を使用しても、当日中に帰宅可能
  • 土曜日の検査枠あり
  • 金町駅から徒歩7分の好アクセス

ご自身のスケジュールに合わせて、気軽に検査を受けられる体制を整えています。


ご案内

最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)