【命に関わる病気も】夏はマダニに注意!外へ出るときの服装に注意を!

ここ数年、夏が暑く、また長くなっています。
蒸し暑くなって熱中症に注意が必要なのですが、それと同じぐらい夏に気を付けるべきものがあります。
それは「マダニ」です。
マダニは「ダニの仲間」ですが、命にもかかわるような怖い病気を媒介することがあります。
マダニに刺されたことによってかかる病気を「マダニ感染症(かんせんしょう)」といいます。

怖いマダニ感染症→重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは

マダニ感染症で一番怖いものは、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)です。
ニュースなどでもとりあげられ、ご存知の方もいらっしゃると思います。
発症すると症状は発熱、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)がメインであり、筋肉痛や神経症状などを伴うことがあります。
名前の通り、血小板が減少し(10万/㎣未満)してしまい、出血が止まらない事があります。
死亡率は10~30%程度ととても高いです。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の死亡率は10~30%程度!

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は一度かかってしまうと、特効薬がありません。
その為、年齢や体の健康さに関わらず、10~30%の方が命を落とします。
とても怖い病気です。

マダニ感染症を予防するには、「マダニに刺されないこと!」

草むらなどでマダニが多く生息する場所に入る場合には、長そでと長ズボン、靴(サンダルなどはダメ)、帽子、手袋を着用しましょう。
また、首にタオルを巻く等、肌の露出を極力少なくすることが大切です。
服は、明るい色の方がマダニを目視で確認しやすいため、オススメです。
虫除け剤も効果的です。マダニ対応のものを使用してください。

マダニに刺されやすい場所

わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、髪の地肌などが刺されやすいです。
屋外での長時間の作業後には、入浴などをして、全身が刺されていないか必ず確認してください。

マダニに刺されていたら!→自分で取るのは絶対にダメ!

マダニに刺されているのに気がついても、指やピンセットで絶対に取らないでください。
マダニの一部が皮膚の中に残ってしまったり、マダニの体液を逆流させてしまったりする可能性があるので、皮膚科でマダニの除去をしてもらってください。
残念ながら当院では処置ができません。速やかに皮膚科を受診してください。

参考

マダニ対策、今できること 国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html
ダニ媒介感染症 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164495.html
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.html