ツラくない内視鏡検査について!

いよいよ当院でも内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を開始する運びとなりました。
内視鏡検査は私、院長が大学病院などでずっとやってきたことです。
2020年から金町よしだクリニックに勤務開始しましたが、クリニックの構造が内視鏡検査をやるには不十分でした。
そのため2024年6月に院長交代と同時に、院内の大規模改修と内視鏡検査装置の導入を決断しました。

実は院長は消化器内視鏡専門医なんです

開業医の役割は様々な病気をまんべんなく診ることが求められます。
外来をさせて頂いていると、自分の専門以外の知識も沢山必要です。
多くの方は私、院長の専門をご存知なかったりします。
実は私、院長は消化器内視鏡専門医なんです。

実は内視鏡のなかでも専門は・・・

消化器内視鏡といっても、胃や腸を診る内視鏡だけでなくもっと専門的な内視鏡が色々あります。
実は私、院長の専門は「ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)やEUS(超音波内視鏡検査)の治療内視鏡」でした。
ERCPでは胆管の石を内視鏡で採ったり、胆管の腫瘍を生検したり、胆管が狭い方にステントというチューブを入れて広げたりする処置を行っていました。
EUSでは主に膵臓の病変を観察し、膵癌の早期発見のために腫瘍を刺して検体を採ることなどもしていました。
ERCPやEUSでは、目の前の患者さんが劇的に良くなり、内科なのに外科のような体験もできる日々で、体力的にキツいですがとても楽しい日々を過ごしました。

じゃあ胃カメラと大腸カメラは?

胃カメラと大腸カメラはERCP・EUSをやるまえに、基本的な内視鏡検査としてトレーニングを積むことが求められます。
ERCP・EUSの操作は繊細であり、熟練した動きが求められます。
対して、胃カメラと大腸カメラは基本的には観察がメインなので、基本の動きを学ぶにはとてもいい教材になるのです。
ただし、特に大腸カメラの操作は奥が深く、後述しますがとても熟練度に差が出る検査です。

胃カメラは診断が命

胃カメラで観察すること自体はそんなに難しくありません。
ただし、胃カメラで見た病変を詳細に観察し、見た目で診断をつけ、的確に生検をするのは熟練の技が必要です。
今まで胃カメラで沢山の胃がんを見つけてきましたが、自分で見つけた胃がんを内視鏡で切除した経験ほどエキサイティングなものはありませんでした。
内視鏡での胃がんの切除をESD(内視鏡的粘膜下層はく離術)といいます。
それまで胃カメラで胃がんをみつけても、上司の医師に処置をしてもらっていたのが自分で治療ができるようになる。
医師として患者さんに最後まで責任が持てた喜びは忘れることができません。

痛くない大腸カメラのために!

大腸カメラを受けたことのある方では「全然痛くなかった」「めちゃくちゃ痛かったから二度とやるものか!」と大きく人によって感想が異なります。
体型や腸の長さ・曲がり具合、鎮静剤の有無などによってもキツさは異なりますが、術者の腕も当然ながら影響します。
術者の腕、特にカメラの挿入法である「水浸法・軸保持短縮法」のハイブリッド方式は、それまでの「プッシュプル法」に比べて、患者さんの痛みがとても少ないです。
そのため、日本全国から無痛の内視鏡を求めて患者さんが来院する「辻中病院」様の門を叩き、「痛くない内視鏡」を勉強させていただきました。

「辻中式内視鏡」

辻中病院の先生方は、内視鏡がとても上手です。
「辻中式」の挿入法は、「無送気水浸法(空気を入れず水を入れる)・軸保持短縮法(腸を伸ばさず畳んだまま入れる)」のハイブリッド方式で、患者さんを痛がらせません。
初めて拝見した時は、何が起こっているのかよく分かりませんでした。
様々な先生方にご教授いただき、「辻中式の挿入法」をどんどん勉強することができました。

「もう一度やっても大丈夫」の大腸カメラを多くの方に

大腸がんは、男性のがんの中で2位!女性のがんの中で1位!です。
大腸がんの多くは良性のポリープが大きくなって、その中から出てきます。
ということは小さいうちに取ってしまえば、がんができることはないのです。
「予防ができるがん」なのです。
「痛くない内視鏡」を行うことで、「もう一度やっても大丈夫」と皆さんに思ってもらい、「大腸がんを予防し、大腸がんを根絶する」それが私の目標です。

当院では鎮静にもこだわっています。

「眠った状態でカメラを受けたい」という思いは、皆さんにあると思います。
「眠った状態」に近い状態で胃カメラ・大腸カメラを受けてもらえるように、鎮静剤にもこだわっています。
ぜひ楽な状態で受けられる当院の内視鏡検査をご検討ください。