【医師監修】大腸ファイバーと大腸カメラの違いとは?同じ検査?どちらを受けるべき?
『大腸ファイバーと大腸カメラって同じもの?』
『病院によって呼び方が違うけど、内容は変わるの?』
『どちらが楽に受けられるの?』
医療機関のホームページや健診結果などで、
「大腸ファイバー」「大腸カメラ」「下部内視鏡検査」など、さまざまな表記を見かけて戸惑う方は少なくありません。
実はこれらは、ほとんど同じ検査を指しています。
この記事では、
「大腸ファイバー」と「大腸カメラ」の違いを正しく理解していただくために、わかりやすく解説します。
1. 結論:大腸ファイバー=大腸カメラ
「大腸ファイバー」と「大腸カメラ」は、基本的には同じ意味です。
いずれも、肛門から内視鏡を挿入して、大腸の内側を直接観察する検査(下部消化管内視鏡検査)のことを指します。
- 大腸ファイバー:医療関係者がやや専門的に用いる表現
- 大腸カメラ:一般的な患者さん向けに使われる言い回し
つまり、呼び方の違いであって、検査そのものに差はありません。
2. 「ファイバー」と「カメラ」の由来の違い
ファイバー=光ファイバーを使用した内視鏡
内視鏡の先端にある小型のレンズと光源で腸内を映し出し、
ファイバー(光ファイバー)を通して医師が筒を覗き込むように観察する仕組みから「大腸ファイバー」と呼ばれていました。
その為、筒を覗き込む医師と、カメラを操作する医師、計2名で検査することも多かったです。
現在では技術の進歩によりこの形の検査は行われなくなっています。
現在では、より高精細な電子内視鏡(ビデオスコープ)が主流になっており、画面に映し出される画像を見ながら検査を行います。
筒の先端にカメラがついており、それがモニターに映されているのを観察する、現在では当たり前の形となっています。
カメラ=映像で観察できるという印象
より一般的な表現として「大腸カメラ」という言葉が広まり、
患者さんにとってもわかりやすく、親しみやすい表現として定着しています。
3. 大腸カメラでわかること
大腸カメラ(大腸ファイバー)では、以下のような病変を確認することができます。
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
- 潰瘍性大腸炎・クローン病などの炎症性腸疾患
- 感染性腸炎
- 虚血性腸炎
- 痔核・直腸出血の原因
また、検査中にポリープが見つかった場合はその場で切除することも可能です。
こうした**「診断」だけでなく「治療」もできる検査**というのが、大腸カメラの大きな特長です。
4. 当院で受けられる大腸カメラの特徴
当院では、最新の電子内視鏡(ビデオスコープ)を使用し、患者さんにやさしい検査環境を提供しています。
鎮静剤で眠っている間に検査
当院では、鎮静剤を使用してウトウト眠っている間に検査を実施できます。
『気づいたら終わっていた』という声が多く、痛みや不快感が心配な方にも安心です。
ハイブリッド挿入法を採用
「無送気軸保持短縮法」と「送水法」を組み合わせたハイブリッド挿入法により、
腸が過度に膨らまず、痛みや不快感が少ない検査を実現しています。
CO₂送気で検査後のお腹の張りを軽減
検査中に腸を膨らませる際に使うガスを、**空気ではなくCO₂(二酸化炭素)**に切り替えています。
CO₂は体内に吸収されやすく、検査後すぐにお腹の張りが楽になるという大きな利点があります。
女性や高齢者への配慮も徹底
検査体勢や服装、スタッフの対応など、「恥ずかしさ」や「不安」にもしっかり配慮しています。
女性スタッフによる対応も可能ですので、ご希望の方はお気軽にお申し出ください。
5. まとめ:呼び方に違いはあるが、内容は同じ。安心できる施設で受けましょう
「大腸ファイバー」と「大腸カメラ」は、呼び方の違いであって、検査そのものに差はありません。
現在ではより進化した電子内視鏡が用いられ、苦痛の少ない、精度の高い検査が可能となっています。
どちらの言葉が使われていても、医師による丁寧な説明と、患者さんへの思いやりある配慮が何より大切です。
もし検査に不安がある方は、当院のような鎮静剤を使った無痛内視鏡検査を提供している施設を選ぶとよいでしょう。
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)