【医師監修】大腸カメラの下剤はつらい?種類と飲みやすくする方法を完全ガイド

『大腸カメラを受けたいけど、下剤がつらいって聞いて迷っている』
『あの量を全部飲めるか心配…』
『味が苦手で、以前は飲むのに時間がかかった』

こうした声は、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)をためらう大きな理由の一つです。
しかし、下剤(腸管洗浄剤)は年々改良され、飲みやすさ・量・味ともに進化しています。

今回は、当院で使用している「モビプレップ」と「サルプレップ」を中心に、
下剤の種類と飲みやすくするためのコツを医師が詳しく解説します。


1. 大腸カメラで下剤が必要な理由

大腸カメラは、腸の中を直接観察する検査です。
そのため、腸に便が残っていると、以下のような問題が起きます。

  • ポリープや炎症が隠れて見えない
  • 正確な診断ができない
  • 検査中に時間がかかる
  • 必要な場合にポリープ切除ができないこともある

下剤は検査精度を上げ、安全に行うために不可欠な準備です。


2. 下剤の種類と特徴【当院採用:モビプレップ/サルプレップ】

当院では、患者さんの体質や生活スタイルに合わせて、以下の2種類の下剤を使い分けています。

2-1. モビプレップ(PEG製剤)

  • 約2リットルの水様液をゆっくり飲みながら排便を促すタイプ
  • 比較的味がさっぱりしていて飲みやすい
  • 体重や排便状況に応じて量を調整可能
  • 吐き気や電解質の負担が少ない

「量は多いが安心して飲める」と感じる方が多いのが特徴です。

2-2. サルプレップ(低容量タイプ)

  • 500ml × 2回(+水)の少量タイプ
  • 特に「たくさん飲むのが苦手」「以前モビプレップがつらかった」方に好評
  • 味はやや甘めだが、飲み切りやすさに優れている
  • ただし腎機能や持病によって使用に注意が必要

「短時間で終わらせたい」「少ない量で済ませたい」方に適しています。


3. 下剤を『飲みやすくする』ための7つのコツ

下剤の種類に関わらず、飲み方を工夫することでずいぶんと楽になります。

3-1. 前日は低残渣の食事にする

食物繊維を控えた「腸に残りにくい食事」をとることで、当日の洗浄がスムーズになります。

3-2. 飲む直前に冷やす

冷蔵庫で軽く冷やすと、においや味のクセが軽減されて飲みやすくなります。

3-3. 飲み方は「少量ずつ・時間をかけて」

一気に飲むよりも、コップ1杯を10分かけてゆっくり飲む方が気持ち悪くなりにくいです。

3-4. 飲みながら水やお茶で口をすすぐ

味に飽きたら、間に水や薄いお茶で口をリフレッシュすると最後まで飲みやすくなります。

3-5. ストローで飲む

直接飲むよりも喉に味が残りにくいため、苦手な方にはおすすめです。

3-6. テレビや音楽を聴きながらリラックス

気を紛らわせることで、心理的な負担が減って飲みやすくなります。

3-7. 吐き気があるときは無理をせず連絡を

つらいと感じたら、自己判断せずに医療機関に相談するのが大切です。


4. 当院の下剤サポート体制

金町よしだクリニックでは、

  • 下剤の種類を患者さんごとに丁寧に選定
  • 服薬方法や注意点を事前に詳しく説明

検査前から安心して過ごしていただけるよう、個別対応を大切にしています。


まとめ:下剤への不安を和らげることが、大腸カメラ成功の第一歩

  • 大腸カメラの下剤は、正確で安全な検査に欠かせない準備
  • モビプレップやサルプレップなど、飲みやすい選択肢が広がっている
  • コツを押さえれば、つらさは大幅に軽減できる
  • 何よりも、無理せず相談できる体制が整っているかが重要

当院では、下剤に対する不安や過去のご経験も含め、丁寧にお話を伺いながら、
できるだけ快適に、安心して検査に臨めるようにサポートしています。


最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)