【医師監修】ポリープ切除後の経過観察|次の内視鏡はいつ?
大腸カメラでポリープを切除したあと、
『次はいつ内視鏡を受ければいいの?』
『放っておいても大丈夫なのかな?』
と疑問や不安を抱える方は少なくありません。
ポリープを切除したということは、将来の大腸がんを未然に防ぐ第一歩です。
しかし、その後の経過観察こそが、がんを防ぐもう一つの大きなカギになります。
1. ポリープを切除しただけでは「完了」ではない
大腸ポリープの多くは良性(腺腫)ですが、一部はがん化する可能性があることが知られています。
そのため、大腸カメラでポリープを切除することは、がん予防に非常に効果的です。
しかし、『ポリープが取れたからもう安心』と考えてしまうのは危険です。
なぜなら、腸内の他の部位にポリープが再発することが多く、複数できやすい体質の方もいるからです。
2. 次回の内視鏡検査のタイミングは?
ポリープの種類・大きさ・数・組織型によって次の内視鏡検査の時期は異なりますが、一般的には以下のような目安があります。
2-1. ポリープの数が多かった、または大きい場合
→ 6ヶ月〜1年後に再検査が推奨されます。
再発リスクが高いため、早期の経過観察が重要です。
2-2. 小さなポリープが数個だった場合
→ 1年後に再検査が基本です。
1年目で再発がなければ、次は3年後など、間隔をあけることもあります。
2-3. 組織検査で高リスク(高異型度)もしくは大腸がんと判定された場合
→ 半年以内の再検査が必要になる場合があります。
医師の判断のもと、個別に検査間隔を決めていくことが大切です。
自己判断せず、指示された再検査を必ず受けましょう。
3. 検査を忘れると5〜10年の間にがん化することも
『再検査の案内が来なかったから』『仕事が忙しくてつい先延ばしに…』
そうして数年経ってから検査を受けると、
以前と同じ部位や新たな部位に進行がんが見つかることもあります。
大腸がんは5〜10年の時間をかけて進行します。
1年おきの内視鏡検査であればがん化する前に対応できますが、
3年、5年と空いてしまうと、『知らぬ間に進行』という事態になりかねません。

4. ポリープが再発しやすい体質の人もいる
ポリープができる要因には、以下のような生活習慣が関係しています。
- 食生活(高脂肪・低食物繊維)
- 飲酒・喫煙
- 運動不足
- 肥満
- 遺伝的体質(家族に大腸がん経験者がいる)
このような方は新たなポリープができやすいため、定期的な大腸カメラ検査が欠かせません。
特に家族に大腸がん経験者がいる方は、若くても積極的な経過観察が必要です。
5. 当院のフォロー体制|忘れずに安心して再検査へ
当院では、ポリープ切除後の患者さまに対して、以下のようなきめ細やかな経過観察体制を整えています。
- 個別のリスクに応じた再検査時期のご案内
- 検査時に今後の方針を丁寧にご説明
- 必要に応じて、リマインダーの送付や予約のサポート
- 鎮静剤+CO2送気の快適な無痛内視鏡
一度の検査で終わりにするのではなく、
“これから先もがんにならない身体づくり”を一緒に進めていくことを大切にしています。
ご案内
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)
