【医師監修】肛門のかゆみ・痛みが続くときに受診すべき科
「お尻がかゆいけれど、病院に行くほどではない気がする」
「肛門がヒリヒリするけれど、どこに相談すればいいのかわからない」
このように肛門のかゆみや痛みは、誰かに相談しづらく、つい放置しがちな症状です。
しかし、かゆみや痛みが続く場合は病気が隠れている可能性もあり、早めの受診が安心につながります。
この記事では、肛門の不快症状があるときに受診すべき診療科や、考えられる原因、注意点などを専門医がわかりやすく解説します。
1. 肛門のかゆみ・痛みを感じたとき受診する科は?
1-1. 基本は「肛門科」または「消化器内科」
肛門の症状が続くときは、肛門科または消化器内科の受診がおすすめです。
- 肛門科では、いぼ痔・切れ痔・痔ろうなどの肛門疾患に対して専門的な診察が可能です。
- 消化器内科では、肛門に限らず大腸や直腸の病気、炎症や感染症が疑われる場合に広く対応できます。
1-2. 皮膚の異常が強い場合は「皮膚科」も対象
肛門周辺の湿疹、かぶれ、アトピー性皮膚炎、真菌(カビ)感染などが疑われるときには皮膚科の受診も選択肢となります。
2. 肛門のかゆみ・痛みの主な原因
肛門のかゆみや痛みには、次のような原因が関係していることがあります。
2-1. 痔核(いぼ痔)
痔の代表的な症状として、かゆみ・軽い痛み・出血・腫れなどがあります。
とくに外痔核は、肛門の外側にできるため、痛みやかゆみを強く感じやすい傾向にあります。
2-2. 肛門周囲の湿疹・かぶれ(肛門周囲皮膚炎)
トイレットペーパーの使いすぎや、過度の清拭、下痢などにより皮膚が刺激を受けると、かゆみや赤みが出ることがあります。
2-3. 感染症(真菌、細菌、性病など)
- カンジダや白癬菌などの真菌感染
- 肛門周囲膿瘍や肛門周囲の炎症性疾患
- 性行為感染症(STI)
かゆみだけでなく分泌物やただれを伴う場合には、感染の可能性を考える必要があります。
2-4. アレルギーやアトピー
洗剤、下着、ナプキンなどによる接触性皮膚炎や、アトピー性皮膚炎が肛門部に出ることもあります。
2-5. 大腸や直腸の疾患
直腸がんや潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群など、消化管の病気によって肛門に違和感や痛みが波及することもあります。
3. 受診前に確認しておきたい症状チェックリスト
以下のような症状がある場合、自己判断せず受診を検討しましょう。
- 排便時や後にヒリヒリ、かゆみが続く
- 肛門周囲が赤くただれている
- 出血やお尻のしこりを感じる
- 下着が汚れるような分泌物がある
- 長時間座っていられない痛み
- 数日経っても症状が改善しない
症状が軽く見えても、別の病気のサインである可能性があるため放置は禁物です。
4. 治療方法は原因に応じて異なります
治療は、原因に応じて以下のような対処が行われます。
- いぼ痔や切れ痔:坐薬・軟膏・内服薬などによる保存療法、必要時は外科的処置も
- 肛門皮膚炎:ステロイド外用薬、保湿剤、原因物質の除去
- 感染症:抗真菌薬、抗菌薬、適切な清潔保持
- 消化器疾患:内視鏡検査による精査と専門的治療
当院では、内視鏡検査によって消化器全体の精密検査も対応可能です。
5. 肛門の症状は「早めの相談」が安心への第一歩
「恥ずかしいから」「時間がないから」と放っておくと、症状が悪化して出血や強い痛み、手術が必要になるケースもあります。
また、大腸がんや直腸がんなどの重篤な病気が潜んでいる可能性もあるため、自己判断ではなく専門医の診察が重要です。
6. 金町よしだクリニックでの対応
金町よしだクリニックでは、肛門周囲のかゆみ・痛みを含む内科的なお悩みにも丁寧に対応しています。
消化器内視鏡専門医による診察のもと、必要に応じて最新の内視鏡機器での検査や、大腸疾患の評価も実施可能です。
当院は金町駅から徒歩7分と通いやすい立地で、院内は落ち着いた雰囲気とプライバシーに配慮した設計となっています。
最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医/日本消化器病学会 専門医/日本肝臓学会 専門医/日本内科学会 総合内科専門医)

