【医師監修】下痢と便秘を繰り返す人へ|腸の異常を調べるには?
「下痢が続いたと思えば、今度は便秘が数日……」
そんな腸の不安定な状態に悩まされていませんか?年齢やストレス、生活習慣の影響など、腸のトラブルにはさまざまな背景がありますが、時に重大な病気のサインであることも見逃せません。この記事では、便通異常の原因を正確に把握し、どんな検査が必要なのか、そして検査は本当に「苦痛」なのか?といった不安に丁寧にお答えします。
1. 下痢と便秘が交互に起こるのは異常?
便通は体調のバロメーターとも言われるように、腸内環境や消化器の健康状態を反映しています。下痢と便秘を繰り返すという症状は、腸の動きが極端に乱れている証拠であり、単なる体質の問題として片づけるべきではありません。
頻繁に下痢と便秘を行ったり来たりする場合は、「過敏性腸症候群(IBS)」の可能性があり、場合によっては大腸がんや炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)などの疾患が隠れていることもあります。
2. 考えられる代表的な病気とは?
2-1. 過敏性腸症候群(IBS)
IBSは、器質的な異常(がんや炎症など)がないにもかかわらず、腸の運動が異常を起こすことで腹痛や便通異常が現れる病気です。ストレスや不安、食事内容が引き金になることが多く、特に働き盛りの30〜50代に多くみられます。
2-2. 大腸ポリープ・大腸がん
下痢と便秘の繰り返しがある中高年で見逃せないのが、大腸の腫瘍性疾患です。腸の内側にポリープやがんができると、便の通り道が狭くなったり、炎症を起こすことで便通リズムが乱れます。便潜血や血便、便が細くなったなどの変化がある場合は特に注意が必要です。
2-3. 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
若い人にも増えている腸の慢性炎症疾患です。腹痛、粘液便、血便などの症状とともに、便通異常が起こるのが特徴。放置すると腸の狭窄や穿孔などの合併症を起こす恐れもあるため、早期の診断と管理が重要です。
2-4. 薬剤性やホルモン異常による便通異常
下剤の乱用や抗生物質の影響、甲状腺機能低下なども便通の波を乱す要因となります。便秘薬を長く使っている方や、持病で薬を多く服用している方は、医師に相談することで改善するケースも多いです。
3. どんな検査で腸の異常を調べる?
下痢や便秘の背景に疾患がないかを調べるには、症状だけでなく、画像診断や内視鏡検査などの「見て確認する」ステップが欠かせません。
3-1. 便検査・血液検査
便潜血検査で目に見えない出血を調べたり、炎症マーカー、甲状腺ホルモンなどの血液検査で腸の状態を把握することができます。
3-2. 腹部超音波(エコー)
ガスや腸管の張り、腫瘤の有無などを簡便に確認できます。被曝のない検査であり、初期スクリーニングとして役立ちます。
3-3. 大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
腸内の粘膜を直接観察し、ポリープや炎症、がんなどを発見するのに最も有効な方法です。必要に応じてポリープの切除や組織検査(生検)も同時に行えるため、診断の確定に欠かせません。
4. 大腸カメラは「苦しい」もの?
大腸内視鏡検査は「痛そう」「恥ずかしい」「つらい」というイメージから、なかなか受ける決断がつかない方も少なくありません。しかし、当院では鎮静剤を用いた無痛内視鏡検査を標準で提供しており、眠っているうちに検査が終わるため、不安や苦痛を大きく軽減できます。
検査時間も15〜20分程度と短く、日帰りで可能。検査後は30分〜1時間の休憩で帰宅できるため、忙しい方でも安心です。

5. 下痢と便秘を放置しないで
「忙しいから」「まだ我慢できるから」と便通異常を後回しにしていると、見えない腸の病気を見逃してしまうことにもつながります。大腸がんは初期には症状がほとんどなく、検査をして初めてわかることも少なくありません。
特に40代以降で便通異常を感じている方は、一度きちんとした内視鏡検査を受けることが、安心と健康への第一歩です。
当院では、専門医による丁寧な説明と、最新の設備を活かした内視鏡検査を提供しています。不安がある方は、まずはお気軽にご相談ください。
6. まとめ:腸からのSOSを見逃さないで
下痢と便秘を繰り返すのは、腸が出している異常のサインです。そのまま放置せず、正確な診断と対策を行うことで、健康な日常を取り戻すことができます。
「無痛で日帰り可能な検査」「専門医による丁寧な対応」「葛飾区金町駅から徒歩7分のアクセスの良さ」といった安心の環境を整えて、皆様をお待ちしております。
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門専門医)
