【医師監修】お腹が張る・ガスがたまる…それ腸のSOSです
「お腹が張ってズボンがきつい」「人前でお腹が鳴るのが恥ずかしい」「ガスがたまって痛くなる」
そんな悩みを抱えていませんか?お腹の張りやガスの増加は、単なる食生活の乱れだけでなく、腸内環境や腸の疾患のサインであることも少なくありません。
放っておくと日常生活に支障をきたすだけでなく、重大な病気を見逃す原因にもなります。この記事では、お腹の張りやガスの原因、考えられる病気、必要な検査について専門医の視点から詳しく解説します。
1. お腹が張る・ガスがたまるのはなぜ?
腸内でガスがたまる原因は大きく3つあります。
1-1. 飲み込んだ空気
早食いや炭酸飲料の摂取、ストレスによる無意識な嚥下などで空気を飲み込むと、腸内にガスがたまりやすくなります。
1-2. 腸内細菌の発酵
食物繊維や糖類が腸内細菌によって分解される際にガスが発生します。腸内環境が乱れていると、過剰にガスが生じることがあります。
1-3. 腸の運動異常
便秘や過敏性腸症候群などで腸の動きが鈍くなると、ガスが排出されずに腸内にとどまりやすくなります。
これらの原因が重なったとき、お腹の膨満感や張りが強くなり、「痛み」や「不快感」につながることもあります。
2. 考えられる主な疾患
2-1. 過敏性腸症候群(IBS)
お腹の張りとガスの症状で最も多い原因がIBSです。ストレスや緊張が腸の運動に影響を与え、ガスがたまりやすくなります。便秘型、下痢型、交代型があり、20〜50代に特に多く見られます。
2-2. 慢性便秘症
便が腸内に長くとどまることで、腸内で発酵が進み、ガスが大量に発生します。また、排便がうまくいかないことでお腹の張りも強く感じられるようになります。
2-3. 小腸内細菌異常増殖症(SIBO)
小腸に通常より多くの細菌が繁殖することで、ガスが過剰に発生し、膨満感やげっぷ、下痢、腹鳴などの症状が現れます。
腸の手術歴や糖尿病、抗生物質の乱用がリスクになります。
2-4. 大腸ポリープや大腸がん
ガスが通過する腸の内腔が狭くなることで、ガスが腸内にたまりやすくなることがあります。便秘や血便、体重減少を伴う場合は、重大な病気の可能性も否定できません。
2-5. 食物不耐症(乳糖不耐症・フルクトース不耐症など)
特定の糖類をうまく吸収できない体質であると、腸内細菌により発酵されガスが多量に発生します。牛乳や果物で症状が出やすい人は注意が必要です。
3. 放置するとどうなる?
お腹の張りを単なる体質と捉えている方も多いですが、以下のような症状がある場合は注意が必要です。
- 張りが毎日続く
- 排便やガスの排出後もすっきりしない
- 食後に特に症状が強くなる
- 便秘や下痢を伴う
- 体重減少や貧血がある
これらは腸に何らかの異常が起きているサインであり、早期に原因を特定して対処することが、健康維持につながります。
4. 検査で何がわかる?どんな検査を受ければいい?
症状の背景に器質的な異常がないかを確認するためには、内視鏡検査が非常に有効です。
4-1. 大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
腸の粘膜を直接観察することで、ポリープ、がん、炎症などの異常を発見できます。当院では鎮静剤を使用した無痛大腸カメラを導入しており、ウトウトしている間に検査が終了します。日帰りで受けられる点も好評です。
4-2. 腹部エコー・CT検査
ガスや便のたまり具合、腸の張り具合、腸管の拡張や狭窄などを画像で確認できます。
4-3. 血液検査・便検査
炎症や腸内環境の異常を調べるために基本的な情報を収集できます。腫瘍マーカーや便潜血の検査も症状によって併用します。

5. 「検査が怖い」方でも安心できる理由
「お腹の検査=苦しい」というイメージが強いかもしれません。しかし当院では、無痛・鎮静下での内視鏡検査を基本としており、リラックスした状態で受けられる体制を整えています。
また、最新の内視鏡機器を導入しており、高画質でより正確な診断が可能です。検査前後の説明も専門医が丁寧に行いますので、不安を抱える方でも安心してご相談いただけます。
6. まとめ:お腹の張りは腸からのSOSサイン
「体質だから」「年齢のせいだろう」と思っていたお腹の張りやガスの悩み。実は、腸内環境の乱れや病気のサインであることも少なくありません。
放置せず、専門医による検査と適切な治療を受けることで、日常の不快感から解放され、健やかな生活を取り戻せます。
葛飾区金町駅から徒歩7分、無痛で日帰り可能な内視鏡検査と、専門医による丁寧な説明で、あなたの腸の不安にしっかり寄り添います。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門専門医)
