肛門周囲膿瘍・肛門周囲炎とは？

肛門周囲に急性の膿の溜まり（膿瘍：膿瘍）を形成する状態を指します。
膿瘍は放置すると破裂して痔瘻に移行することがあります。
肛門周囲炎は周囲組織の感染症を指します。

原因は？

肛門周囲の小さな傷や毛穴、肛門腺の感染が主な原因です。
免疫低下、糖尿病、衛生状態の問題もリスクになります。

症状は？

突然の激しい局所痛、発赤・腫脹、熱感、発熱、歩行や座位が困難になるほどの痛みがあることもあります。
膿が自発的に排出される場合もあります。

検査方法は？

視診・触診で膿瘍を確認します。
必要に応じて血液検査（炎症反応）、超音波で膿瘍の大きさや深さを評価します。

注意点は？

膿瘍は自然治癒しにくく、感染が拡大すると全身症状（発熱や敗血症）を引き起こす危険があります。早期の排膿が鍵です。

治療法は？

原則として切開排膿が必要です（局所麻酔で日帰り処置可能な場合が多い）。
抗生剤の投与を行い、膿の再発や痔瘻化の有無を経過観察します。
糖尿病など基礎疾患がある方は管理が重要です。