高血圧|金町よしだ内科・胃と大腸内視鏡クリニック|葛飾区金町の内科・内視鏡クリニック

高血圧 HYPERTENSION

高血圧

高血圧

高血圧は、心臓から出ていく血液により血管の壁に対して過度の圧力をかける状態です。
長期間高血圧が続くと、心臓や血管に大きな負担がかかってしまい、心疾患や脳卒中のリスクが増加します。
生活習慣病の1つです。

原因は?

遺伝、肥満、塩分の過剰摂取、運動不足、ストレス、ホルモン異常、加齢、腎臓の血管異常などが挙げられます。
一般的に知られているように、塩分の過剰摂取は最も多い原因です。
他にも、二次性高血圧といって「別の体の不具合があって血圧がつられて上がってしまう」場合もあります。
二次性高血圧は、治療が始まってしまうと原因が分からなくなってしまう場合もあり、「初期の診察が最も重要」です。

症状は?

多くの場合、高血圧は無症状です。
高血圧の状態において、まれに頭痛、めまい、動悸、呼吸困難などの症状が現れることもあります。

検査方法は?

血圧計による定期的な血圧測定が何より効果的です。
血圧は1日の中でも変動し、季節によっても大きく変わります。
夜の血圧が問題ない方でも、朝の血圧がとても高い場合もあります。(早朝高血圧といいます)
特に高血圧は人間ドッグや健診などで指摘されることが多いですが、実際に治療が必要かどうかは家庭血圧(家で測った血圧)が最も大切です。

注意点は?

早期発見と管理が重要であり、定期的な血圧チェックと生活習慣の改善が不可欠です。
生活習慣病の1つですが、最も怖いことは「悪くなるまで全く症状がない」ことです。
一部の方は、「症状がない=悪くない」という誤った認識をすることで、治療を受けなかったり、治療を自己中断してしまうこともあります。
そうならないように、ご本人に「どうして治療しなければいけないのか」を本当の意味で理解してもらう必要があります。

治療法は?

生活習慣の改善(塩分制限・・・6g/日未満、体重管理・・・BMIを25未満にする、運動・・・有酸素運動をする、節酒)が最も大切です。
それにより改善しない場合に初めて、薬物療法(降圧薬)を検討します。
特に年齢が若い場合には、薬物療法をすぐに始めるのではなく、根気強く生活習慣の改善を指導します。

生活習慣病に対する誤解について

生活習慣病について一部の方の誤解が多いです。
以下のような誤解があります。

 

知り合いに生活習慣病は一度薬をはじめるとやめられないから、飲むなと言われましたけど?

生活習慣病で薬を始める場合には「既に体の機能が下がってしまっている状態」です。
年齢があがっていくにつれて、個人個人によって機能の下がり方は異なります。
例えば、腰が悪い人もいれば、目が悪くなる人もいます。
「生活習慣病のうち、出て来てしまった病気は、あなたの弱点」なのです。


薬によって、あなたの弱点が改善します。
しかし、薬をやめてしまえば元通りです。
そのため、風邪薬のように「良くなったからやめよう」ということは難しいのです。
稀に薬を飲みながら「食事療法や運動療法頑張って」薬がやめられる方もいます。
ただし、並大抵の努力ではありません。

 

症状がないのに何で薬を飲まないといけないんですか?

生活習慣病は「サイレントキラー」とも言われます。
つまり、「症状がないのに、いつのまにか悪くなって、体を壊していく病気」なのです。
風邪などのつらい症状が出ると、私たちはすぐに病院に行って直してもらおうとします。
「症状があるから、治療にたいするモチベーションが高い状態」です。


しかし、症状がなければどうでしょうか。
「症状がないから、放っておこう」という方が多く出てしまいます。
「症状がない=体に害がない」のではありません。
生活習慣病は症状がないのに悪いからこそ、とてもやっかいな存在だと言えます。

 

生活習慣病を治療して何か良いことがありますか?

あります。
それは「健康寿命の増加」です。
日本は、世界でも長寿の国です。
しかし、寝たきりや認知症の状態で最後を迎える方が多く、介護者のなり手も少なく社会問題になっています。

そして、「健康寿命」とは「身の回りのことを一人でできる寿命」のことです。
「介護がいらない寿命」とも言い換えられます。
生活習慣病の治療により、血管を若くたもち、内臓を元気に保つことで、脳梗塞や心筋梗塞を予防し、
「人生の最後まで自分の面倒を自分でみる」ことができるようになるのです。