【医師監修】【金町】健診結果で血圧が高いと指摘!原因と対策は?

「健診で血圧が高いといわれたけれど、自覚症状がないし…」
「薬を飲むほどじゃないと放置している」

そんな方は少なくありません。しかし、**高血圧は静かに進行し、脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気につながる“サイレントキラー”**と呼ばれています。今回は、健診で血圧高値を指摘された方に向けて、原因、放置のリスク、そして受診のタイミングと対策方法をわかりやすく解説します。

金町よしだクリニックでは、内視鏡専門医であり総合内科専門医の院長が、丁寧に診察・管理を行っています。

1. 健診で血圧が高いといわれたら見るべき数値とは?

健康診断で「血圧高値」と判断されるのは、次のような数値のときです。

区分収縮期(上)拡張期(下)
正常血圧~119 mmHg~79 mmHg
正常高値血圧120~129 mmHg~79 mmHg
高値血圧130~139 mmHg80~89 mmHg
高血圧(1度)140~159 mmHg90~99 mmHg
高血圧(2度)160~179 mmHg100~109 mmHg
高血圧(3度)180以上110以上

「140/90 mmHg以上」であれば、本格的な治療を含めた対応が必要になります。
健診では一時的な緊張などで高くなる場合もあるため、再測定や自宅での血圧記録が重要です。

2. 血圧が高くなる原因とは?日常生活の落とし穴

高血圧はさまざまな要因が複雑に絡み合って発症します。よくある原因を以下にご紹介します。

2-1. 食塩の摂りすぎ

日本人の食塩摂取量は平均で約10g/日。理想は男性で7.5g未満、女性で6.5g未満とされていますが、多くの人がオーバーしています。

2-2. 肥満・内臓脂肪

BMI25以上の肥満体型の方は、血管にかかる圧力が上がりやすくなります。

2-3. ストレス

ストレスによって交感神経が優位になると、一時的に血圧が上がることも多いです。慢性的なストレスも注意が必要です。

2-4. 睡眠不足・無呼吸

睡眠時無呼吸症候群があると、夜間に繰り返し血圧が上昇し、日中にも影響が出ることがあります。

2-5. 飲酒・喫煙

過度のアルコール摂取や喫煙は血管を傷つけ、高血圧や動脈硬化の進行を促進します。

2-6. 遺伝

親が高血圧だと、子も高血圧になりやすい傾向があります。

3. 自覚症状がないからといって油断しないで

高血圧はほとんどの方に明確な症状がありません。
しかし、血管に対するダメージは着実に進行しており、気づかないうちに合併症を引き起こすことがあります。

3-1. 脳卒中(脳出血・脳梗塞)

高血圧は脳卒中の最大のリスク要因。収縮期血圧が10mmHg上がると、脳卒中のリスクはおよそ20%増加すると言われています。

3-2. 心不全・心筋梗塞

心臓が高い圧に耐え続けることで、次第に機能低下を起こします。息切れ・動悸・むくみなどの症状に進行することもあります。

3-3. 腎機能障害

腎臓は細かい血管の塊でできているため、血圧の影響を強く受ける臓器です。放置していると透析が必要になるケースも。

4. 血圧高値が指摘されたら、いつ受診すればいい?

健診で「血圧がやや高い」と言われたとき、放置せず1ヶ月以内の受診が理想です。

  • 130〜139/80〜89 mmHg → 生活習慣の見直しと経過観察が基本
  • 140/90 mmHg以上 → 医療機関での評価と治療が必要

特に、既に糖尿病や腎疾患、心臓病がある方は、より厳格な血圧管理が求められます。

当院では、専門医による生活習慣アドバイスから、必要に応じた薬物治療まで丁寧に対応いたします。

5. 金町よしだクリニックでの高血圧対策

当院では、健診異常をきっかけに受診された患者さまに、以下のような流れで対応しています。

5-1. 診察・生活習慣の確認

食事・運動・睡眠・ストレスなどの習慣を丁寧にヒアリングし、改善すべき点を整理します。

5-2. 血液検査・尿検査・心電図・エコーなど

他の病気(糖尿病や腎疾患、甲状腺疾患など)の関与がないかを調べます。

5-3. 血圧手帳の活用

ご自宅で朝晩の血圧を記録していただき、白衣高血圧や仮面高血圧の評価にも対応します。

5-4. 無痛・日帰り内視鏡検査による関連疾患のチェック

高血圧は、動脈硬化や脂肪肝、糖尿病と深く関係します。胃腸症状や肝機能異常がある方には、専門医が適切な検査をご提案いたします。

5-5. 必要に応じた薬物療法

生活改善のみでの管理が難しい場合、患者様一人ひとりに合ったお薬を慎重に選択し、最小限の負担で効果が出るよう配慮します。

6. ご自身でできる血圧対策のポイント

6-1. 減塩を心がける

  • 味噌汁・漬物・ラーメンなど、汁ものの塩分を意識的に減らす
  • 「出汁」や「香辛料」を使って塩分を減らす工夫

6-2. 有酸素運動を継続

  • ウォーキングや自転車などを、1日30分、週5日以上
  • 急な運動は避け、自分のペースで始めることが重要

6-3. 適正体重を保つ

  • BMIを22前後(標準体重)にキープできるように
  • 食事量と運動のバランスを意識

6-4. アルコール・たばこは控える

  • お酒は1日1合以下
  • 禁煙は血圧管理にも、がん予防にも重要です

6-5. ストレスをためない

  • 睡眠時間の確保(7時間前後)
  • リラックスできる時間を意識的にとる

7. まとめ:健診で血圧が高かったら、今すぐ対策を

血圧は放置しても治ることはほとんどありません。
早期の受診と生活改善が、将来の重病を防ぐ最大の武器です。

「自覚症状がないから様子見」ではなく、ぜひ一度、医師に相談してみてください。
金町よしだクリニックでは、内科専門医として総合的にサポートいたします。


金町よしだクリニックでは、最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。


【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)