【医師監修】いびき用マウスピース(スリープスプリント)の効果とは

「家族からいびきを指摘されたけど、どうすればいいかわからない」
「いびきで目が覚めてしまう」
「睡眠時無呼吸の軽症と診断されたけど、CPAPはまだ早い?」

そんな方におすすめなのが、**いびき用マウスピース(スリープスプリント)**です。
簡単に装着できるこの器具が、実はいびき・軽症の睡眠時無呼吸に大きな効果を発揮することがあります。

この記事では、マウスピースの仕組み、効果、注意点、そして当院での対応について、医師がわかりやすく解説します。


1. いびきの主な原因とは?

いびきは、空気の通り道(上気道)が狭くなり、呼吸のたびに組織が振動することで起こります。

特に寝ているときは筋肉が緩むため、次のような条件があるといびきをかきやすくなります。

  • 肥満で首周りに脂肪がついている
  • アゴが小さい、舌が大きいなど構造的な問題
  • 仰向けで寝ている
  • アルコール摂取後
  • 鼻炎や鼻づまりがある

放置すると「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」へとつながる場合もあるため、早めの対策が大切です。


2. スリープスプリントとは?仕組みと種類

2-1. マウスピースで下アゴを前に出す

スリープスプリントは、就寝時に装着するマウスピース型の器具で、下あごを前方に固定します。
これにより舌根が気道を塞ぐのを防ぎ、空気の通り道が確保されるため、いびきや無呼吸の頻度が大幅に減少します。

2-2. 主な種類

  • 上下顎固定型(連結タイプ):安定性が高く、下アゴを効果的に前進
  • 上下別々型(分離タイプ):口が少し開けられるので違和感が少ない

症状の程度やお口の形により、適切なタイプを選びます。


3. スリープスプリントの効果と対象者

3-1. こんな方に効果が期待できます

  • いびきが気になる方
  • 軽症〜中等症の睡眠時無呼吸症候群と診断された方
  • CPAPはまだ必要ないと判断された方
  • 旅行や出張が多く、CPAP機器の持ち運びが困難な方

軽症の方では、スリープスプリント単独で症状が大幅に改善するケースもあります。

3-2. AHI(無呼吸低呼吸指数)が重要

睡眠検査で測定される「AHI(1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数)」が

  • 5〜15未満:軽症
  • 15〜30未満:中等症
  • 30以上:重症

スリープスプリントは、特にAHIが5〜30未満の方に有効とされています。


4. 使用時の注意点と副作用

スリープスプリントは比較的安全ですが、以下のような点に注意が必要です。

  • 歯並びやかみ合わせに違和感が出ることがある
  • 顎関節に軽い痛みを感じることがある
  • 唾液が増える/口が乾く
  • 長期間使用するとかみ合わせが変化する可能性

ただし、これらは調整や医師の管理で改善可能なことが多く、定期的なチェックが重要です。


5. 当院での対応と治療の流れ

金町よしだクリニックでは、いびき・睡眠時無呼吸のご相談に対し、専門的な診察と検査・治療のご案内を行っています。

5-1. 診察から治療の流れ

  1. 初診・問診(症状・生活習慣の確認)
  2. 自宅でできる睡眠検査をご案内(AHIなどを測定)
  3. 結果に応じて、スリープスプリントの適応を判断
  4. 専門の歯科・技工所と連携し、オーダーメイドのマウスピースを作製
  5. 使用開始後も定期的にフォローアップ

歯科との密な連携があるため、スムーズな治療導入が可能です。


6. よくあるQ&A

Q. 市販のマウスピースではダメですか?
A. 市販品はフィット感が不十分で効果が限定的です。医療用は症状に合わせた設計がされており、効果と安全性が全く異なります。

Q. 作製には保険が使えますか?
A. はい、睡眠時無呼吸症候群と診断され、医師の指示があれば、保険適用が可能です(条件あり)。

Q. 違和感が強くて使えない場合は?
A. 調整や再作製、他の治療(CPAPなど)をご提案できますので、遠慮なくご相談ください。


7. 専門医の診療と丁寧なフォローで安心の治療を

当院では、

  • 睡眠時無呼吸症候群に関する診療経験豊富な専門医が対応
  • 患者様一人ひとりに合わせた丁寧な説明と治療提案
  • 金町駅から徒歩7分、通いやすい立地
  • 内科・消化器領域の併発疾患にも一括対応

を徹底しています。
「いびきが気になる」「睡眠の質を改善したい」方は、ぜひお気軽にご相談ください。


金町よしだクリニックでは、最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。


【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医/日本消化器病学会 専門医/日本肝臓学会 専門医/日本内科学会 総合内科専門医)