【医師監修】日中の眠気が強い…それは睡眠時無呼吸症候群かも?

「しっかり寝ているはずなのに、日中に強い眠気が続く」
「会議中や運転中にウトウトしてしまうことが増えた」
それは、単なる“寝不足”ではなく、**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**という病気のサインかもしれません。

特に、いびきをかく人や肥満傾向のある人に多く見られる疾患で、気づかずに放置すると高血圧、糖尿病、脳卒中、心筋梗塞など命に関わる合併症を引き起こす危険もあります。
この記事では、SASの症状や診断の流れ、治療法についてわかりやすく解説します。


1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

1-1. SASの定義と仕組み

睡眠中に10秒以上の呼吸停止(無呼吸)が繰り返される状態を「睡眠時無呼吸症候群」といいます。
気道が閉塞することで、十分な酸素を取り込めず、脳や体が覚醒状態になってしまうため、睡眠の質が著しく低下します。

1-2. 主な2つのタイプ

  • 閉塞性SAS:のどの筋肉が緩み、気道が物理的にふさがる
  • 中枢性SAS:脳からの呼吸指令が止まる

2. 日中の眠気が強い人に共通する特徴とは?

2-1. こんな症状があれば要注意

  • 朝起きても疲れが取れない
  • 集中力の低下、物忘れ
  • 午後や夕方に強い眠気を感じる
  • 起床時の頭痛や喉の乾き
  • 夜間頻尿(何度もトイレに起きる)
  • 家族に「いびきがうるさい」「息が止まっている」と指摘された

2-2. SASのリスクを高める要因

  • 肥満(特に首周りの脂肪)
  • 高血圧、糖尿病の既往
  • 男性(特に中高年)
  • アルコールや睡眠薬の使用
  • 鼻づまりや鼻中隔弯曲

3. 睡眠時無呼吸症候群はどうやって診断するの?

3-1. 自宅でできる簡易検査

当院では、自宅で実施できる「簡易終夜睡眠ポリグラフ検査(簡易PSG)」をご案内しています。
鼻・指・胸に小型センサーをつけて睡眠中の呼吸・血中酸素濃度・いびき・心拍などを記録します。

3-2. 精密検査(ポリソムノグラフィー)

必要に応じて専門医療機関にて、1泊入院でより詳細な検査(PSG)を行うこともあります。

3-3. 睡眠障害の評価に使われる指標

  • AHI(無呼吸低呼吸指数):1時間あたりの呼吸障害の回数
     → AHI 5以上:治療対象となる
  • **SpO2(酸素飽和度)**の低下も重症度の判断材料になります

4. SASの治療法と生活習慣の見直し

4-1. CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)

最も標準的な治療法です。
鼻にマスクを装着し、空気を一定の圧力で送り続けることで気道の閉塞を防ぎます
使用により、日中の眠気や集中力低下が改善される例が多く、心血管疾患リスクの低下も確認されています。

4-2. マウスピース治療(スリープスプリント)

軽度〜中等度のSASの方には、下顎を前に固定する専用マウスピースが有効です。
当院で診断後、提携歯科をご紹介し作成します(保険適用あり)。

4-3. 生活改善と併用が重要

  • 減量(特に首回りの脂肪を落とす)
  • 禁酒(特に就寝前の飲酒を避ける)
  • 睡眠薬の見直し
  • 仰向け寝の回避(横向き寝を意識する)
  • 鼻の通りを改善する治療や手術

5. 金町よしだクリニックでできること

当院は金町駅から徒歩7分と通いやすく、忙しい方にも安心して受診していただける体制を整えています。

  • 睡眠時無呼吸症候群の初期診断と簡易検査の実施
  • 必要に応じた専門医療機関への紹介連携
  • 内科専門医による生活指導・合併症の管理も同時に対応
  • 他の症状(いびき、肥満、疲労感、頭痛など)のご相談も可能

気になる症状がある方は、「検査だけ」「相談だけ」でもお気軽にどうぞ。


6. まとめ|「眠気」は見逃さない。命を守る検査と治療を

「ただの疲れ」や「年齢のせい」だと思っていた日中の眠気。
それは、命に関わる病気のサインかもしれません。

金町よしだクリニックでは、最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器・内科専門医による丁寧な診察と説明を通じて、患者さまの不安に寄り添った医療を提供しています。
葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市など、幅広い地域から多くの方が来院されています。


【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医/日本消化器病学会 専門医/日本肝臓学会 専門医/日本内科学会 総合内科専門医)