【医師監修】朝起きると胃が痛い…ストレス胃か、もっと深刻か

「朝目が覚めると、なんとなく胃が重い…」
「朝食が喉を通らないほど胃がキリキリ痛む」
そんな症状、気づかないうちに我慢していませんか?

朝の胃痛は、ストレスや生活習慣の乱れが影響する「ストレス胃」であることが多いものの、場合によっては胃潰瘍や胃がんなど、重大な病気の初期症状ということもあります。

この記事では、「朝の胃痛」が意味すること、受診のタイミング、そして当院で受けられる専門的な内視鏡検査について、消化器専門医の視点でわかりやすく解説します。

1. 朝に胃が痛むのはなぜ?|考えられる原因とは

1-1. 空腹時の胃酸による刺激

寝ている間、胃の中は空っぽになります。そこへ胃酸が過剰に分泌されると、胃の粘膜を刺激して痛みを感じることがあります。とくに前日の食べ過ぎ・飲み過ぎや、寝る直前の食事が原因になりやすいです。

1-2. 睡眠中のストレス反応

現代人に多いのが、ストレスによる自律神経の乱れです。寝ている間でも、ストレスによって胃酸が増えたり、血流が悪くなったりして、朝起きたときに胃痛を感じる人が少なくありません。

1-3. ピロリ菌感染や慢性胃炎

慢性的に胃の粘膜に炎症がある場合、空腹時や朝に痛みを感じやすくなります。ピロリ菌感染による慢性胃炎は、放置すると胃潰瘍や胃がんのリスクにもつながるため注意が必要です。

1-4. 胃潰瘍・十二指腸潰瘍

潰瘍は、胃や腸の粘膜に傷がついた状態です。空腹時に強い痛みを感じるのが特徴で、早朝や夜中に目が覚めるほどの痛みがある人は要注意です。

1-5. 胃がんの初期症状である可能性も

初期の胃がんは、軽い痛みや不快感程度で済むことが多く、「単なる胃もたれ」や「食べ過ぎ」と勘違いされやすいのが実情です。

「朝の胃痛が続く」=深刻な病気の可能性もあるサインとして、軽視しないことが大切です。

2. どんな症状があれば受診すべき?

以下のような症状がある場合は、早めの医療機関受診をおすすめします

  • 2週間以上、毎朝胃が痛む
  • 空腹時にキリキリ・ズキズキする痛みがある
  • 胸やけや胃の不快感が頻繁にある
  • 食欲が落ちている、または体重が減ってきた
  • 黒い便(タール便)や吐き気・嘔吐がある
  • 市販薬を飲んでも改善しない

これらの症状が続く場合、胃潰瘍や胃がんの兆候の可能性があります。とくに40代以降は、消化器疾患のリスクが上昇するため、内視鏡検査(胃カメラ)による正確な診断が非常に重要です。

3. ストレス胃(神経性胃炎)って何?どう付き合えばいい?

3-1. ストレスが胃に与える影響

ストレスがかかると、自律神経が乱れ、胃酸の分泌が増えたり、血流が悪化したりします。その結果、胃の粘膜が傷つきやすくなり、痛みや不快感が出やすくなります

3-2. ストレス胃の特徴

  • 食後よりも空腹時や朝に胃が痛む
  • 食べ物が喉を通らない
  • 胃がムカムカする
  • 不安・緊張と同時に胃に違和感が出る
  • 検査をしても「異常なし」と言われる

ストレス胃は、病変が見つかりにくく、本人にとってはつらいのに原因がはっきりしないという特徴があります。とはいえ、「異常がない」とわかるだけでも安心につながります。

3-3. ストレス胃の対処法

  • 胃にやさしい食事(油物・辛い物を控える)
  • 十分な睡眠・規則正しい生活リズム
  • ウォーキングなど軽い運動
  • カフェイン・アルコールを控える
  • ストレスの根本を見つめ、必要なら専門家へ相談

胃の症状が出るほどストレスが溜まっている場合、体のSOSサインです。しっかり自分を労わりましょう。

4. 当院で受けられる「無痛の胃カメラ検査」

「内視鏡検査は苦しいから嫌だ…」という方にも安心して受けていただけるように、金町よしだクリニックでは鎮静剤を用いた“無痛の胃カメラ”検査を行っています。

4-1. 当院の胃カメラが選ばれる理由

  • 鎮静剤を使用するため、ほとんど眠っている間に検査が終了
  • 経鼻内視鏡にも対応し、嘔吐反射が出にくい
  • 最新の高画質スコープで小さな異常も正確に発見
  • 検査は日帰り可能で、結果は当日説明
  • 専門医による丁寧でわかりやすい説明

「毎朝、胃の痛みがあるけど不安で検査を先延ばしにしている」
そんな方こそ、楽に受けられる内視鏡検査をぜひ体験してください。

5. 胃の健康を守るために、40代から始めるセルフケア

5-1. 朝食は抜かずにとる

「胃が痛いから朝食は抜く」という方が多いですが、食事をとることで胃酸が分泌のバランスを保ち、痛みが緩和されることもあります。おかゆやヨーグルトなど消化の良いものから始めましょう。

5-2. 寝る前の過食・飲酒を控える

胃が空になるまでに4〜6時間かかります。寝る直前に食べると、消化が追いつかず、朝の胃痛の原因になります。

5-3. 睡眠の質を改善する

眠りが浅い・夜中に目が覚めるという人は、交感神経が高ぶったままになっていることが多く、胃の回復も遅れます。スマホを寝る前に見ない、同じ時間に寝起きするなどでリズムを整えましょう。

6. まとめ|朝の胃痛は“体からの警告”かもしれません

「なんとなく我慢できる痛みだから…」
そうやって放置してしまいがちな“朝の胃痛”ですが、ストレスや生活習慣の乱れが原因とは限りません。胃潰瘍や胃がんなど、早期発見が重要な病気のサインであることもあります。

当院では、苦痛を抑えた無痛の内視鏡検査を行い、胃の状態を丁寧にチェックします。ストレス胃か、それ以上かを正確に見極めることが、安心と健康につながります


最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)