【医師監修】横向き寝でいびき防止?寝る姿勢といびき改善

「いびきがひどいと言われるけれど、どうすれば止まる?」
「仰向けだといびきがうるさいと家族に言われる」
そんな声をよく聞きます。

実は寝る姿勢によって、いびきの出やすさは大きく変わります。中でも「横向き寝」は、簡単にできるいびき対策の一つとして注目されています。この記事では、いびきと睡眠姿勢の関係、そして改善につなげるための工夫について解説します。

1. いびきの原因は「気道の狭まり」

いびきは、睡眠中に空気の通り道(気道)が狭くなり、空気が通過する際に粘膜が振動して起こります。特に仰向けで寝ると、舌や喉の組織が重力で下がり、気道を塞ぎやすくなります。

1-1. 仰向けは気道がふさがりやすい

仰向けの姿勢では舌が喉の奥に落ち込み、気道を狭めることでいびきの原因になります。特に肥満の方はその傾向が強く、無呼吸症候群(SAS)につながるリスクも高まります。

1-2. 横向き寝は気道が保たれやすい

一方で横向き寝は、舌が気道を塞ぎにくいため、空気の通りがスムーズになります。その結果、いびきが軽減するケースが多く報告されています。


2. 横向き寝で改善が期待できるタイプのいびき

すべてのいびきが横向きで改善されるわけではありません。改善が期待できるのは以下のタイプです。

2-1. 姿勢依存性いびき

仰向けで寝たときにだけ強くいびきをかくタイプ。
このタイプのいびきは、寝姿勢を変えるだけで大きな改善効果が見込めます。

2-2. 軽度〜中等度の睡眠時無呼吸症候群

重度のSASでなければ、横向き寝が有効な対策になることがあります。
ただし改善効果には個人差があるため、医師の診断と組み合わせることが大切です。


3. 横向き寝を習慣づけるためのコツ

無意識に仰向けに戻ってしまうこともあるため、横向き寝を習慣にするための工夫が必要です。

3-1. 抱き枕や大きめのクッションを活用

体を安定させ、仰向けに戻りにくくします。特に背中側にクッションを入れると、自然に横向きをキープしやすくなります。

3-2. 寝具を整える

硬すぎるマットレスや枕だと横向きがつらくなり、仰向けに戻りがちです。体圧分散に優れたマットレスや、横向き寝専用の枕を試すのもおすすめです。


4. 横向き寝だけで改善しない場合は?

横向き寝で効果が出ない場合や、以下のような症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性を考える必要があります。

  • 日中の強い眠気や集中力の低下
  • 夜間の頻尿や頭痛
  • いびきの音が大きい、途切れる
  • 家族に「寝ている間に息が止まっている」と言われた

これらの症状がある方は、一度医療機関での検査を受けることが重要です。


5. 当院の睡眠時無呼吸症候群の検査と治療

当院では、いびきや睡眠時無呼吸症候群に対して、以下のような対応を行っています。

5-1. 自宅でできる簡易検査

  • 金町駅から徒歩7分の当院で検査機器を貸し出し
  • ご自宅で一晩測定するだけで、無呼吸の有無を確認
  • 結果は後日、医師がわかりやすくご説明

5-2. 症状に応じた治療法を提案

  • 軽度の場合:生活改善や寝姿勢指導
  • 中等度以上:マウスピース(スリープスプリント)やCPAP(持続陽圧呼吸療法)
  • ご希望に応じて耳鼻咽喉科専門医や睡眠外来と連携することも可能

6. いびきが気になる方は、早めの相談を

いびきは「ただの音の問題」ではなく、睡眠の質や健康リスクに直結するサインです。
特に肥満気味、血圧が高い、日中の眠気が強いなどの症状がある方は注意が必要です。

「最近いびきが気になる」「横向きに寝てるけど改善しない」と感じたら、一度医師の診断を受けてみましょう。


当院では、最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。


【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医/日本消化器病学会 専門医/日本肝臓学会 専門医/日本内科学会 総合内科専門医)