【医師監修】治療後に大腸がんが再発する可能性とは!?再発を防ぐ方法
『手術や治療が終わったから、もう安心?』
『再発しないためには何をすればいいの?』
大腸がんの治療が終わったあと、多くの方がこうした不安を抱えます。
実は、大腸がんは「治療後も再発リスクがあるがん」であり、定期的なチェックがとても重要です。
この記事では、再発の可能性や再発を防ぐ具体的な方法、再発が早期に見つかった場合の対応まで、専門医が詳しく解説します。
1. 大腸がんは再発しやすい?
大腸がんは手術時のステージによって再発リスクが大きく異なります。
たとえば、
- ステージⅠ:再発率は5%以下と低め
- ステージⅡ:おおよそ10〜15%
- ステージⅢ:おおよそ30%程度
- ステージⅣ:おおよそ80-90%
特にリンパ節転移があった場合や、手術で完全に取り切れなかったケースでは、再発リスクが上がります。
2. 再発はどこに起こるの?
大腸がんの再発にはいくつかのパターンがあります。
- 局所再発(手術した部位の近く)
- 肝臓や肺への遠隔転移
- 腹膜播種(お腹全体に広がる)
- 新たな部位にできる二次がん(多重がん)
再発の多くは術後2〜3年以内に起こることが多く、この時期のフォローが最も重要です。
3. 再発を防ぐには?
最も効果的な予防法は、再発兆候を早期に発見し、すぐに対応することです。
そのために必要なのが、定期的な内視鏡検査や画像検査です。
3-1. 定期検査のスケジュール(例)
- 術後1年以内に大腸カメラ(内視鏡検査)
- その後も1〜3年ごとの大腸カメラで新たなポリープやがんの早期発見
- CTや血液検査(腫瘍マーカー:CEA、CA19-9)も定期的にチェック
3-2. 再発予防の生活習慣
- 野菜・食物繊維の多い食事を心がける
- 加工肉・赤身肉・脂質の摂取を控えめに
- 適度な運動を継続
- 禁煙・節酒
- 体重管理(肥満は再発リスク)
これらの生活改善は、再発予防だけでなく新たながん予防にもつながります。
4. 再発しても治療は可能?
万が一再発しても、早期であれば再び手術や内視鏡治療が可能な場合もあります。
また、新たな抗がん剤や免疫療法も進歩しており、かつてよりも選択肢が広がっています。
だからこそ、**再発を恐れて放置するのではなく、定期検査を受け続けることが「命を守る行動」**となります。

5. 「治療後こそ内視鏡検査」が命を守る
再発は、無症状のうちに見つけて対処することが最も重要です。
当院では、がん治療後の患者さんにも、
- 無痛の大腸カメラ(鎮静剤・CO₂送気使用)
- バイタルモニターによる安全管理
- 最新の高画質内視鏡による精密な観察
を通じて、**「万が一の再発を早期発見するため内視鏡検査」**に力を入れています。
ご案内
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)
