【医師監修】無呼吸の重症度をチェック!AHIと健康リスクについて

「いびきがひどいと言われた」「寝ても疲れが取れない」「日中眠くてつらい」
もしかすると、それは単なる睡眠の質の問題ではなく、**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**かもしれません。

この疾患の重症度を評価するために使われる指標が「AHI(無呼吸低呼吸指数)」です。
この記事では、AHIとは何か、どこからが危険なのか、放置するとどうなるのか、医師の視点でわかりやすく解説します。


1. AHI(無呼吸低呼吸指数)とは?

1-1. AHIの定義

AHIとは、Apnea Hypopnea Indexの略で、睡眠中に1時間あたり何回「無呼吸(呼吸が10秒以上止まる)」や「低呼吸(呼吸が浅くなる)」が起きているかを表す数値です。

睡眠中の呼吸障害の頻度を定量的に示すこの指標によって、睡眠時無呼吸症候群の重症度を分類できます。

1-2. AHIの分類と重症度

AHI値重症度
5未満正常
5〜15未満軽症
15〜30未満中等症
30以上重症

例:AHIが25の方は中等症。1時間に25回も無呼吸や低呼吸が起きている状態です。


2. なぜAHIが高いと危険なのか?

2-1. 睡眠の質が極端に低下する

無呼吸や低呼吸が頻繁に起きると、酸素が体に十分に取り込まれず、脳が何度も覚醒状態に入ります
これにより、深い眠りが得られず、以下のような症状が現れます。

  • 朝の頭痛や倦怠感
  • 強い日中の眠気
  • 記憶力や集中力の低下
  • 睡眠中の不整脈や夜間頻尿

2-2. 放置による全身への健康リスク

AHIが高い状態を放置すると、以下の重大な合併症につながることがわかっています。

  • 高血圧:夜間の酸素不足が交感神経を刺激
  • 心不全・不整脈:慢性的な低酸素状態で心臓に負担
  • 脳卒中・心筋梗塞:血管へのダメージが蓄積
  • 糖尿病の悪化:インスリンの働きが阻害される

特にAHIが30以上の重症者では、心血管疾患による死亡リスクが明らかに上昇することが報告されています。


3. どうやってAHIを測る?検査の流れ

3-1. 簡易検査(自宅で実施可能)

当院では、自宅でできる簡易検査をご案内しています。指先と鼻にセンサーをつけて一晩寝るだけで、AHIを含む重要なデータが測定できます。

メリット:

  • 通院不要で気軽に受けられる
  • 睡眠中の状態を実生活に近い環境でチェック
  • 検査費用が比較的安価(保険適用可)

3-2. 精密検査(終夜睡眠ポリグラフ)

必要に応じて、連携先の医療機関で**精密な終夜検査(PSG)**も実施可能です。脳波・心電図・筋電図なども同時に記録し、正確な診断が可能になります。


4. AHIの数値をもとにどう治療する?

AHIの値と症状に応じて、次のような治療が選択されます。

AHI推奨治療法
5〜15(軽症)生活習慣改善、マウスピースなど
15〜30(中等症)CPAP治療、マウスピース(場合により)
30以上(重症)原則CPAP治療が第一選択

特に重症の方は、CPAP治療で症状の劇的な改善が期待できます。


5. 金町よしだクリニックでできること

当院では、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査から治療までワンストップで行えます。

  • 金町駅徒歩7分の好立地でアクセス便利
  • 専門医による丁寧な問診と症状の聞き取り
  • 自宅で行える簡易検査を即日案内可能
  • AHIの結果に応じた適切な治療提案(マウスピース・CPAP導入など)
  • 継続治療のための定期フォローアップ体制も充実

6. まとめ|まずはAHIを知ることから

睡眠時無呼吸症候群は、放置すると命にかかわる合併症を引き起こす可能性があります。
その第一歩は、自分のAHI(無呼吸の頻度)を知ることです。

「いびきが気になる」「朝すっきりしない」「眠気で仕事に集中できない」
そんな方は、ぜひ一度当院へご相談ください。早期の診断・治療が将来の健康を守ります。


金町よしだクリニックでは、最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器・内科の専門医による丁寧な診察と説明で、患者さまが安心して治療に取り組める環境を整えています。
葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市からも多くの患者様が来院されています。


【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医/日本消化器病学会 専門医/日本肝臓学会 専門医/日本内科学会 総合内科専門医)