【医師監修】痔があっても大腸カメラは受けられる ~痔の状態もしっかり診断できる内視鏡検査~

『痔があるけど大腸カメラって受けられるの?』
『検査中に痛みが強くならないか心配』
『そもそも血便は痔なのか、がんなのか不安…』

そんなお悩みを抱えている方へ。

痔があっても、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は問題なく受けられます
むしろ、痔と他の病気をしっかり見分けるためにも、大腸カメラはとても有効な検査です。

この記事では、痔のある方が大腸カメラを受けるうえで知っておきたいポイントを、専門医の立場からわかりやすく解説します。


1. 痔があっても大腸カメラはできるの?

結論から言えば、痔があっても大腸カメラは問題なく受けられます
内痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)があっても、内視鏡の操作に特別な制限はありません。

検査にあたっては、

  • 肛門部への刺激を最小限にする挿入技術
  • 鎮静剤を用いて、眠っている間に検査を終える方法
    などを用いることで、痔のある方でも苦痛を感じにくい環境で検査が可能です。

当院では、痔のある方への対応経験も豊富にあり、不安なく受けられるよう事前の問診・説明を丁寧に行っています。


2. 痔による出血か、それ以外の病気かの見極めに最適

痔の代表的な症状は『出血』ですが、血便の原因は痔だけとは限りません
見た目だけでは、大腸がんや大腸ポリープ、炎症性腸疾患などとの区別が難しいこともあります。

大腸カメラを行うことで、以下のような評価が可能になります。

  • 痔が実際にあるかどうか(自覚症状だけでは診断はつかないことも)
  • どの部位にどの程度の痔核があるか
  • 肛門以外に出血源となる疾患がないか
  • 同時に大腸ポリープなどの病変が見つかった場合、その場で切除できるか

痔のせいだと思って放置していたら、実は大腸がんが隠れていたというケースもあるため、正確な診断のためにも内視鏡検査が勧められます。


3. 大腸カメラで痔の詳細も確認できる

大腸カメラでは、肛門内部(肛門管)を含めて全体を観察できるため、痔の状態も詳しく把握できます。

  • 出血の有無・場所の特定
  • 内痔核のサイズ・数
  • 裂肛や肛門周囲の炎症の有無
  • 肛門ポリープとの鑑別
  • 手術適応があるか、保存療法でよいか

内痔核のように「見えない痔」でも、内視鏡ならリアルタイムで医師が視覚的に確認し、正確に診断可能です。

当院では、検査後に患者様へ画像を見せながら説明し、必要な治療方針を一緒に考えるスタイルを大切にしています。


4. 鎮静剤を使えば痛みも不安も軽減できます

痔があると、挿入時の痛みや不快感を心配される方が多いです。
そのため、当院では鎮静剤(静脈麻酔)を併用した無痛大腸カメラを基本としています。

  • 点滴で鎮静剤を使用し、ウトウトしている間に検査終了
  • バイタルモニターで心拍・血圧・酸素濃度を常時監視
  • 検査後はリカバリールームでしっかり休憩

痔のある方でも、ほとんど苦痛を感じることなく検査を終えられるのが特徴です。
痛みに敏感な方や、過去に辛い経験がある方にも安心して受けていただいています。


5. 痔の出血だけと決めつけないことが大切

『きっと痔だから…』と放置する方が多いですが、それが命にかかわる病気を見逃す原因になることもあります。
特に以下のような方は、大腸カメラでの評価をおすすめします。

  • 血便が何度も出る
  • 40歳以上
  • 家族に大腸がんの既往がある
  • お腹の張りや便秘・下痢が続いている
  • 痔の治療をしても出血が止まらない

安心を得るためにも、「何が原因かをはっきりさせる」ことが大切です。


6. 痔がある方も安心して受けられる内視鏡検査を

金町よしだクリニックでは、痔がある方への内視鏡検査も多数行っており、次のような特徴を備えています。

  • 日本消化器内視鏡学会 専門医による丁寧な検査
  • 鎮静剤による無痛大腸カメラで苦痛を最小限に
  • 肛門の状態も詳細に確認し、画像でご説明
  • ポリープがあればその場で切除可能(日帰り)
  • 金町駅から徒歩7分、平日・土曜も診療対応

最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)