【医師監修】腹痛と下痢が続くときの原因は?受診目安と治療法を医師が解説

「最近ずっとお腹の調子が悪い…」
「下痢が何日も続いて、病院に行くべきか迷う」

そんなお悩み、ありませんか?
腹痛と下痢が数日以上続くと、日常生活にも支障をきたし、深刻な病気が隠れていることもあります。

この記事では、腹痛と下痢が続く原因、医療機関を受診すべきタイミング、対処法について、消化器専門医の立場から丁寧に解説します。
ぜひご自身の状態と照らし合わせながらご覧ください。


1. 腹痛と下痢が続くときに考えられる主な原因

1-1. ウイルスや細菌などによる感染性胃腸炎

最も一般的な原因は感染性胃腸炎です。
ノロウイルスやロタウイルス、カンピロバクター、サルモネラなどが原因で、下痢・嘔吐・腹痛を引き起こします。

特徴的な症状

  • 急な下痢と腹痛
  • 吐き気・嘔吐・微熱
  • 数日で自然回復することもあるが、高齢者や体力のない方は重症化に注意

1-2. 過敏性腸症候群(IBS)

明らかな異常がないにもかかわらず、ストレスや緊張が引き金で腹痛・下痢が繰り返されるのがIBSです。

特徴的な症状

  • 朝に腹痛と下痢が集中する
  • 緊張時や外出時に症状が悪化
  • 排便後に症状がやわらぐ

日本人の10〜15%が発症しているといわれる非常に一般的な病気ですが、長期化しやすく生活の質を下げる要因になります。

1-3. 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

腸の粘膜に慢性的な炎症が起きる難病指定の疾患で、下痢・腹痛・血便・体重減少などが長期間続きます。

注意すべきポイント

  • 症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す
  • 20〜30代の若年層に多いが、全年代に発症する可能性あり
  • 放置すると重症化や大腸がんのリスクも

1-4. 食物不耐症・アレルギー

乳糖不耐症やグルテン不耐症など、特定の食品を摂取すると下痢や腹痛を引き起こすケースもあります。

  • 牛乳、ヨーグルトなど乳製品を摂るとすぐに下痢
  • パンやパスタを食べたあとに腹部膨満感・軟便が続く

2. 何日続いたら病院に行くべき?受診のタイミング

腹痛と下痢が「どのくらい続いたら病院に行くべきか」は多くの方が迷うポイントです。
以下の症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

2-1. すぐに受診すべきサイン

  • 3日以上、下痢と腹痛が続いている
  • 血便、黒い便が出る
  • 発熱(38度以上)や嘔吐がある
  • 水のような下痢が1日に5回以上出る
  • 体重が急に減ってきた
  • 脱水症状(口の渇き、尿が出ない、めまい)がある

自己判断で市販薬を使っても改善しない場合は、早めに受診してください。

2-2. 慢性化している場合も要注意

「1か月以上、症状が断続的に続いている」「一時的に治ってもすぐ再発する」など、慢性化している腹痛・下痢は消化器内科での精密検査が推奨されます。


3. 医療機関での診察と検査内容

当院のような消化器内科専門クリニックでは、以下の流れで診療を行います。

3-1. 問診・触診

症状の経過、食事歴、排便状況、ストレス状況などを丁寧にヒアリング。
必要に応じて腹部の圧痛・緊張などもチェックします。

3-2. 血液検査・便検査

  • 感染症の有無
  • 炎症反応(CRP)
  • 貧血の有無
  • 潜血便(目に見えない出血の有無)

などを確認します。

3-3. 腹部エコー・内視鏡検査(必要時)

腹痛の原因が腸以外(胆のう、肝臓、膵臓)にあることもあるため、最新のエコー機器を用いた画像検査を行います。

また、長引く下痢や血便がある場合には無痛の大腸内視鏡検査も実施可能です。


4. 自宅でできる対処法と注意点

4-1. 食事の見直し

  • 脂っこいもの、生もの、刺激物を避ける
  • 消化のよい「おかゆ・うどん・スープ」などを摂取
  • 脱水対策として経口補水液をこまめに飲む

4-2. ストレスケア

ストレスが原因の腹痛・下痢には、リラックスできる時間や睡眠をしっかりとることも重要です。

4-3. 市販薬の使用は慎重に

整腸剤や下痢止めを使用する前に、症状の原因を明らかにすることが最優先です。感染性腸炎などで下痢を止めると、かえって悪化する場合もあります。


5. 金町よしだクリニックの診療体制と強み

当院では、腹痛や下痢など消化器症状の診断に特化した体制を整えています。

  • 日本消化器内視鏡学会 専門医による診察・内視鏡検査
  • 最新の内視鏡・エコー機器で正確な診断
  • 無痛で日帰り可能な内視鏡検査で負担を軽減
  • 丁寧な説明と、必要最小限の検査方針で安心
  • 金町駅徒歩7分のアクセスで通いやすい

「ただの腹痛」と軽く考えず、気になる症状はお早めにご相談ください。


6. まとめ:腹痛と下痢が続いたら消化器内科で早めの相談を

腹痛と下痢が長引くと、日常生活に支障をきたすだけでなく、重篤な病気のリスクもあります。
自己判断で放置せず、消化器専門の医療機関で適切な診察と検査を受けることが、回復への近道です。


最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。


【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医/日本消化器病学会 専門医/日本肝臓学会 専門医/日本内科学会 総合内科専門医)