【医師監修】腹痛を放置したらどうなる?見逃すと危険な病気と受診の目安
「そのうち治ると思っていた腹痛が、実は大きな病気だった」
そんなケースは、実際の医療現場で珍しくありません。
腹痛はよくある症状だからこそ、軽く見られがちです。ですが、痛みの裏に重篤な病気が隠れている場合、放置によって症状が悪化し、手遅れになるリスクもあります。
この記事では、腹痛を放置した場合に起こりうるリスクや注意すべきサイン、適切な受診タイミングについて、消化器専門医がわかりやすく解説します。
1. 腹痛を放置すると起こりうる重大な病気
1-1. 虫垂炎(盲腸)
右下腹部の痛みで代表的な病気です。初期は軽い痛みでも、放置すると炎症が悪化し、腹膜炎を引き起こす可能性があります。
- 放置リスク:穿孔による命に関わる合併症
- 早期受診であれば、抗生剤や手術で完治可能
1-2. 胆のう炎・胆石症
右上腹部の痛みや背中に響く痛みの原因として多いのが胆のうのトラブルです。放置すると膿瘍形成や敗血症など、命に関わる状態に発展することも。
- 放置リスク:敗血症、胆のう破裂
- 痛みが食後に繰り返し起こる場合は早めの検査を
1-3. 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
「胃がキリキリする」「空腹時に痛む」などの症状がある場合、潰瘍の可能性があります。放置により**出血や穿孔(穴が開く)**を起こすと、緊急手術が必要に。
- 放置リスク:胃からの出血・吐血・穿孔
- 胃カメラで正確に診断し、治療可能
1-4. 大腸がん・胃がんなどの悪性腫瘍
慢性的な腹痛の中には、消化器がんが原因となっているケースもあります。特に高齢の方や、下痢・便秘・体重減少などを伴う腹痛には注意が必要です。
- 放置リスク:がんの進行、手遅れ
- 無症状でも健診や内視鏡での早期発見が鍵
2. 腹痛の「危険なサイン」とは?
腹痛があるすべての人が重篤な病気というわけではありません。
しかし、次のような症状がある場合は、すぐに受診が必要です。
2-1. 高熱・嘔吐・血便を伴う
これらの症状は腸炎・胆のう炎・感染症・炎症性腸疾患などの可能性が高く、放置で悪化することが多いです。
2-2. 痛みが急に強くなった・動けない
強い腹痛や、じっとしていられないほどの痛みは、腹膜炎や出血などの緊急性が高い状態を示唆することがあります。
2-3. 痛みが断続的に何週間も続いている
慢性化した腹痛でも、がんやIBD(潰瘍性大腸炎・クローン病)などの疾患が潜んでいることがあります。いつもと違うと感じたら相談を。
3. 「市販薬で治まったから大丈夫」は危険な思い込み
痛み止めや胃薬で一時的に症状が軽くなっても、根本的な原因が治っているわけではありません。
特に以下のような場合、市販薬の自己判断はリスクを伴います:
- 鎮痛薬で痛みを抑えているうちに病状が進行
- 下痢止めでウイルス性腸炎が悪化
- 胃薬でがんの発見が遅れる
腹痛の背景にある病気を正確に診断し、適切な治療を受けることが最も重要です。
4. 受診するなら何科?どのタイミング?
4-1. まずは「消化器内科」へ
腹痛の原因は、胃・腸・肝臓・胆のう・膵臓など多岐にわたるため、専門的な知識を持つ消化器内科での診察が推奨されます。
4-2. こんなときはすぐに受診を
- 数日たっても痛みが続く
- 繰り返す腹痛や、慢性化した痛み
- 排便や食事に関連して症状がある
- 他院で「様子を見ましょう」と言われたが改善しない
5. 当院の診療体制|早期発見と丁寧な検査で安心
金町よしだクリニックでは、腹痛の原因を正確に診断する体制を整えています。
- 消化器専門医が在籍
- 最新のエコー・内視鏡機器での精密検査が可能
- 無痛で日帰り可能な内視鏡検査で負担なく検査できる
- 丁寧な問診と説明で、初診の方も安心
- 金町駅から徒歩7分、通いやすい立地
必要な検査・治療を過不足なく提供し、患者様の不安を最小限に抑えることを大切にしています。
6. まとめ|腹痛は自己判断せず、早めの受診を
腹痛を軽く考えて放置すると、取り返しのつかない状態に進行する可能性もあるということを知っておいてください。
「少し気になるけど、病院に行くほどではないかも」と迷ったときこそ、早めの受診が健康への第一歩です。
最新の検査機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医/日本消化器病学会 専門医/日本肝臓学会 専門医/日本内科学会 総合内科専門医)

