【医師監修】葛飾区の胃がん内視鏡健診(胃カメラ)で早期発見を
症状がなくても、年齢を重ねたら検査を
胃がんは、無症状で進行することがある病気です
胃がんは、日本人に多いがんのひとつであり、年間約11万人が新たに罹患し、約4万人が命を落としています。(国立がん研究センター 2021年データより)
その一方で、早期のうちに見つかれば約90%以上が治癒可能といわれています。
しかし、初期の胃がんには自覚症状がほとんどありません。
「痛みがないから大丈夫」「市販薬で治っているから平気」と思っていても、知らない間に病気が進行しているケースもあります。
そのため、症状がないうちから定期的な検診を受けることが、命を守る上でとても重要なのです。
胃がん検診には2種類あります:バリウムと内視鏡(胃カメラ)
従来は、バリウムを飲んでレントゲンを撮る「胃部X線検査」が一般的でしたが、現在では内視鏡(胃カメラ)検査による精密な検診が広く普及しています。
内視鏡検査では、食道から胃、十二指腸までを直接カメラで観察できるため、ごく早期のがんや微細な粘膜の変化も見逃しにくいというメリットがあります。
特に最新の胃カメラでは、画質の向上により超早期の胃がんも見つけることができるようになりました。
さらに、内視鏡中に異常を見つけた場合、その場で組織を採取して病理検査を行うことも可能です。
バリウム検査よりも病変の検出力が高いのが特徴です。
葛飾区では、50歳以上の方を対象に「内視鏡検査による胃がん検診」を実施しています
葛飾区では、区民の健康を守るために、年1回の胃がん検診(内視鏡)を公費で受けられる制度を整えています。
<対象者>
- 葛飾区在住の50歳以上の方(昭和51年3月31日生まれまでの方)
- 昨年に胃がん検診を受けていない方(バリウムか内視鏡を問わず胃がん健診を昨年受けている方は対象外です)
<自己負担金額>
- 無料
<申込期間>
・令和7年4月1日から令和7年12月31日まで
<受診可能期間>
- 令和7年6月〜翌年2月末まで
この制度を利用すれば、通常数千円〜1万円以上かかる内視鏡検査が、無料で受けられるのです。
「今は症状がないから大丈夫」──本当にそうでしょうか?
多くの方が、病気になって初めて検査を受けることを考えます。
ですが、胃がんにおいては症状が出てからでは手遅れになることも少なくありません。
医師として診療にあたっていると、「もっと早く見つかっていれば…」と思う場面に直面することがあります。
だからこそ、「症状がない今」こそが、検査に最もふさわしいタイミングなのです。
当院の内視鏡検査は、苦痛をできる限り抑えています
「胃カメラはつらい」というイメージを持たれている方も多いかもしれません。
当院では以下の方法で、できるだけ楽に受けていただける内視鏡検査を提供しています。
- 鼻から挿入する「経鼻内視鏡」対応(嘔吐反射が少ない)
- 検査時間はおよそ10分程度
- 当日中に結果を説明。必要時は迅速にフォローアップ
まとめ:50歳を過ぎたら、毎年の胃がん検診を習慣に
胃がんは、検査でしか見つけられない病気です。
そして、検査で早期に発見できれば、ほとんどが完治可能です。
葛飾区にお住まいで対象となる方は、ぜひこの機会に内視鏡検診を受けてください。
費用の面でも、負担の少ない制度が整っています。
あなたの大切な体のために。家族のために。
まずは、1回。胃カメラを受けてみませんか?
【監修】
消化器内科専門医/日本消化器内視鏡学会専門医
金町よしだクリニック院長 吉田 翼