【医師監修】食欲がない・すぐにお腹いっぱいになる…胃腸の病気かも?

「最近、なんだか食欲がわかない…」
「少し食べただけなのに、すぐお腹いっぱいになる」
そんな“ちょっとした不調”を見過ごしていませんか?

それ、もしかすると胃腸の病気が隠れているサインかもしれません。とくに40〜60代の方は、胃がん・胃潰瘍・機能性ディスペプシアなどのリスクも高くなるため、症状が続くようであれば早期の検査が重要です。

この記事では、消化器専門医の視点から「食欲不振・早期満腹感の原因」と「内視鏡検査の重要性」について、やさしく解説します。

1. 食欲がなくなる・すぐ満腹になる原因とは?

1-1. 一時的な体調不良やストレス

寝不足や過労、ストレス、風邪などでも一時的に胃腸の働きが鈍くなり、食欲不振になることはあります。数日で回復すれば問題ありません。

しかし、2週間以上続く場合は注意が必要です。

1-2. 胃の動きが低下している可能性

加齢やストレス、生活習慣の乱れにより、胃の運動機能が弱まると、食べた物が胃に長く留まりやすくなります。結果として「すぐに満腹感がくる」「食欲がわかない」といった症状が現れるのです。

1-3. 胃腸の病気が隠れていることも

以下のような消化器疾患の初期症状として、食欲低下・早期満腹感が現れることもあります:

  • 機能性ディスペプシア(FD)
  • 慢性胃炎・萎縮性胃炎(ピロリ菌感染含む)
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • 胃がんや食道がん
  • 膵臓や胆のうの疾患
  • 貧血や内臓の悪性疾患による影響

特に「体重が減ってきた」「お腹が張る」「便の異常(黒色・赤色など)」といった症状がある場合は、すぐに医療機関を受診すべきです

2. よくある疾患①|機能性ディスペプシアとは?

2-1. 病気がないのに胃の不快感が続く

機能性ディスペプシア(FD)とは、胃カメラなどの検査で異常が見つからないにもかかわらず、次のような症状が続く状態です:

  • 食後すぐに満腹になる
  • 胃のもたれ感や張り
  • 胃の痛み・不快感
  • 食欲がわかない

ストレスや自律神経の乱れ、胃酸の影響などが複雑に関与するとされており、現代人に増えている病気です。

2-2. 適切な診断と治療が必要

「気のせい」「加齢のせい」と思われがちですが、専門医の診断による早期対応で症状改善が可能です。

3. よくある疾患②|ピロリ菌による萎縮性胃炎

3-1. 日本人に多いピロリ菌感染

ピロリ菌は胃の粘膜に感染し、慢性的な炎症(慢性胃炎)や胃の萎縮を引き起こす細菌です。放置すると以下のリスクがあります:

  • 胃の働きが低下 → 食欲不振や胃もたれ
  • 胃潰瘍や十二指腸潰瘍
  • 胃がんの発生リスク上昇

3-2. 胃カメラと検査で除菌治療へ

当院では、内視鏡検査と組織検査でピロリ菌感染を確認し、必要に応じて除菌治療を行います。感染していても自覚症状がない場合があるため、40代以上の方には定期的なチェックを推奨しています。

4. よくある疾患③|胃がんの初期サインに注意

4-1. 自覚症状が出にくい「サイレントがん」

初期の胃がんはほとんど自覚症状がないため、“なんとなく食欲が出ない”“少し食べただけでお腹いっぱい”という些細な変化が、実は胃がんのサインだったというケースもあります。

4-2. 早期発見が生死を分ける

胃がんは早期発見であれば内視鏡で切除できるほど治療効果が高いがんです。そのためにも、「あれ?」と思った時点で内視鏡検査(胃カメラ)を受けることが大切です。

5. 胃カメラで胃の状態を正確にチェック

5-1. 内視鏡でここまで分かる!

胃カメラでは以下のような状態を直接確認できます:

  • 胃・食道・十二指腸の粘膜の状態
  • 胃潰瘍・がん・ポリープの有無
  • ピロリ菌感染の兆候
  • 萎縮やびらん、出血の有無
  • 食道裂孔ヘルニアや逆流性食道炎の兆候

当院では必要に応じて組織を採取(生検)し、正確な診断を行います

5-2. 鎮静剤で“眠っている間に終わる”無痛検査

金町よしだクリニックでは、鎮静剤を使用することで、ほとんど痛みや不快感のない無痛内視鏡検査を実施しています。

  • 検査中の記憶がほとんどない
  • 苦痛を感じずに検査が終了
  • 検査後は休憩してから帰宅可能(日帰りOK)
  • 忙しい方にもおすすめのスムーズな予約体制とアクセス性(金町駅から徒歩7分)

胃カメラが初めての方や不安が強い方にも、多くご来院いただいています。

6. 食欲不振・早期満腹感が続くときのセルフチェック

以下の項目に複数当てはまる方は、早めの受診をおすすめします:

  • 2週間以上、食欲が落ちている
  • 少量の食事で苦しくなる
  • 体重が減ってきた
  • 胃の張りやもたれが続く
  • 便の色や状態が変わった
  • 胃が痛む、胸やけがある
  • 40歳以上で胃の検査を受けたことがない

些細な症状でも、放置せず一度専門医の診察を受けましょう。

7. まとめ|“ちょっとした不調”を見逃さないで

「なんとなく食欲がない」「少しでお腹がいっぱいになる」――
その違和感、胃腸のSOSかもしれません。

金町よしだクリニックでは、最新の高性能内視鏡機器を使用し、消化器専門医による丁寧な診断と無痛の内視鏡検査を行っています。症状の原因を明らかにし、必要な治療へと導くことで、多くの患者様に安心を提供しています。

症状が軽いうちに、一度胃の中を“見て”みませんか?
ご予約・ご相談はお気軽にどうぞ。


最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。

【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)