【医師監修】20代でも大腸カメラが必要なことがある?若年層に潜む見逃せないリスクとは
『大腸カメラって年配の人が受けるものじゃないの?』
『まだ若いし、大腸がんなんて関係ないでしょ?』
そう思っている20代の方は多いかもしれません。
ですが、実際に20代でも大腸カメラが必要になるケースは少なくありません。
さらに、当院の院長が実際に診断した進行大腸がんの最年少は29歳という事実もあります。
今回は、若くても内視鏡検査が必要とされるケースと、大腸がんの若年化傾向について、専門医の視点から解説します。
1. 若年層でも大腸カメラが必要になる理由
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、がんの早期発見・予防だけでなく、大腸の炎症や粘膜異常を直接診断できる非常に有効な検査です。
20代でも、以下のような症状や状況があれば、大腸カメラが推奨されます。
2. 20代で大腸カメラを受ける主なケース
2-1. 便に血が混じる、血便が続く
痔による出血と思われがちですが、粘液を伴う下血や鮮血便が続く場合は、炎症性腸疾患や大腸がんの可能性も否定できません。
痔と見分けがつきにくいため、大腸カメラで粘膜を直接観察することが重要です。
2-2. 慢性的な下痢・腹痛・便秘
- 原因不明の腹痛やガスによる膨満感
- 急に便通リズムが変化した
- 市販薬を飲んでも改善しない便秘や下痢
これらは、過敏性腸症候群(IBS)や腸の動きの異常だけでなく、潰瘍性大腸炎やクローン病などの病気の初期症状であることも。
これらの疾患は20代から発症するケースが多く、早期診断がカギとなります。
2-3. 家族に大腸がんの既往がある
大腸がんは家族歴(遺伝的な背景)との関連が深い疾患です。
親や兄弟に大腸がんがある場合は、通常より若いうちから検査を開始することが推奨されます。
3. 院長が経験した最年少の進行大腸がんは29歳
当院の院長が、実際に診断した進行大腸がんの最年少患者は29歳の男性でした。
この方は、血便きっかけに受診され、大腸カメラでの精査の結果、大腸がんを発見しました。
本人は勿論、院長も『この若さで進行大腸がんが見つかるなんて』と本当に驚きました。
その方は、幸いすぐに外科手術を行い、治癒することができました。
症状がある以上、年齢に関係なく“疑ってみる”ことが命を守る一歩だという教訓になった症例です。
4. 20代で検査を受けることの価値
『若いから大丈夫』という考え方には、大きな落とし穴があります。
- 痔と自己判断していたが、実は潰瘍性大腸炎だった
- 過敏性腸症候群だと思っていたが、実はポリープがあった
- 若いからと様子を見ていたら、がんが進行していた
早期であればあるほど、治療は簡単に、生活への影響も最小限に抑えられます。

5. 当院では、20代の検査も丁寧に対応
金町よしだクリニックでは、年齢にかかわらず「症状があれば精密に診る」ことを基本方針としています。
- 若い方でも、症状があれば遠慮なく相談できる体制
- 無痛・鎮静下での内視鏡検査により、苦痛なく日帰り検査が可能
- 潰瘍性大腸炎・過敏性腸症候群・感染性腸炎などの診断経験も豊富
『年齢的に恥ずかしい』『必要ないと思っていた』と受診をためらう方も、
一度の検査が、自分の健康と安心を守ることにつながります。
まとめ:若いからこそ、体のサインを見逃さないで
- 20代でも、大腸カメラが必要な症状や疾患は少なくない
- 潰瘍性大腸炎やクローン病は若年層に多く、早期発見が重要
- 当院の院長が診断した進行大腸がんの最年少は29歳
- 若さを過信せず、症状があれば迷わず相談を
『今、何もなければ安心』『何かあっても早期なら治せる』
そのためにも、20代だからこそ早めの検査が“未来への投資”になります。
最新の内視鏡機器、無痛内視鏡検査、消化器領域の専門医による丁寧な検査と説明で、安心して受けていただける環境を整えています。
当院には、葛飾区をはじめ、江戸川区、足立区、台東区、松戸市、市川市、三郷市も含めて広い地域から多くの患者様が来院されています。
【作成・監修】
金町よしだクリニック
院長 吉田 翼
(日本消化器内視鏡学会 専門医、日本消化器病学会 専門医、日本肝臓学会 専門医、日本内科学会 総合内科専門医)