肛門狭窄(こうもんきょうさく)
肛門狭窄(こうもんきょうさく)とは?
肛門管が狭くなり排便が困難になる状態です。
手術後の瘢痕や慢性炎症、皮膚疾患による瘢痕化などが原因になります。
原因は?
過去の痔の大手術(過度の切除)や放射線治療、慢性的な炎症(炎症性腸疾患)、外傷などが原因となります。
症状は?
便が細くなる、排便時の強いいきみ、疼痛、便失禁とは逆に便秘が進行することがあります。
便が出にくくなることで二次的に痔や裂肛を生じることもあります。
検査方法は?
視診・指診で狭窄の程度を評価します。
場合によっては肛門鏡、内視鏡で直腸側の状況も確認します。
注意点は?
重度の狭窄は生活の質を大きく低下させ、適切な処置が遅れるとさらなる合併症を招きます。
治療法は?
まずは非外科的治療(便軟化、生活指導)を行います。
中等度〜重度では肛門拡張や局所拡張手術、瘢痕切除と再建(皮膚弁移植など)が必要になることがあります。
術式により肛門機能維持を優先した手技を選択します。